誰かのためにプロジェクト
「誰かのためにプロジェクト」とは、AKB48グループが2011年より実施している、慈善活動プロジェクトのこと。
東日本大震災発生と支援活動
- 2011年3月11日、東日本大震災が発生。AKB48においては東京・秋葉原にあるAKB48劇場が罹災。当時、12期研究生であった岩田華怜(宮城県仙台市在住)も、避難生活を余儀なくされた。また、他の国内48グループについても興行を見合わせた。
- 震災発生を受けて3月14日から「AKB48プロジェクト義援金口座」を開設して義援金を募り、また、3月16日にはAKB48プロジェクトによる、5億円の義援金寄付を発表した。その後、ファンからの義援金を合わせて、6億1769万1133円を寄付している。
- その後、3月25日から27日にかけて行われる予定であった、横浜アリーナでのコンサート「たかみなについて行きます」を中止し、代替としてチャリティイベント(26日・27日)を開催し、413万7593円の義援金を寄付した。「誰かのために」プロジェクトはこの時に命名されている。
- 4月1日、震災復興チャリティソングとして『誰かのために -What can I do for someone?』をダウンロード配信シングルとしてリリース。当該曲のダウンロード料のほか、震災以降発売のAKB48のシングル・アルバムからの一部を義援金として寄付することを発表した。
- 興行再開後の各劇場の公演前の影アナでは「東日本大震災で被害に遭われた方、心よりお見舞い申し上げます…」という挨拶で始まっていた。現在は殆ど行われていない。
以降、東日本大震災においての慈善活動は次の通りである。
- 2011年5月16日、握手会で集まった募金、3225万5873円を寄付。
- 同年9月15日、同年5月17日以降のAKB48握手会やその他イベントなどで集まった募金1483万1486円を寄付したと発表。
- 同日付発表のプレスリリースにて、被災地支援活動の継続と、23rd シングル震災復興応援ソング『風は吹いている』の収益金の一部を義援金として寄付することを発表。
- 同年9月16日、今と未来を支援する「ウルトラマン基金」のマイクロバス寄贈活動と「AKB48」がコラボレーションし「ウルトラマン」と「AKB48」のラッピングバスを贈呈。
- 2012年2月18日、義援金口座へのファンからの募金とCDの販売収益の一部、そして「誰かのために」プロジェクトからの義援金(5億円)を含めた5億8525万9888円の寄付を決定。
- 同年3月11日、各48グループ劇場で『東日本大震災復興支援特別公演~誰かのためにプロジェクト~』を実施(SDN48については、握手会を行っていた東京ビッグサイトで実施)。
- 2013年3月8日、新しい震災復興応援ソング『掌が語ること』を全世界で無料配信を開始すると同時に義援金を募る。
- 同年3月11日、各48グループ劇場で『東日本大震災復興支援特別公演~誰かのためにプロジェクト2013~』を実施)。劇場に募金箱を設置し義援金をあらためて募ったほか、“「誰かのために」プロジェクト”Tシャツも販売し売上を全額寄付。
- 同年3月14日、AKB48グループ“「誰かのために」プロジェクト”への義援金窓口に集まった義援金や各イベントでの募金の総額は2011年3月から2013年3月12日時点までで、総額13億4万5904円と発表。
被災地訪問活動
- 2011年5月22日より、AKB48グループに属するメンバーのうち7、8名が被災地を訪問し、慰問ライブを行っている。トラックを利用して機材を持参したうえで、学校などの公共施設を利用してライブを行う。また、ライブまでの合間には観光地や被災状況を視察し、被災地の復興を支援、PRする活動や経年による災害被害の風化を防ぐための広報活動などの役目も担っている。。
- スタート当時は東日本大震災の被災者に対する支援を主に活動していたが、2014年以降は、新潟県中越地震、阪神・淡路大震災などほかの災害も含めた支援活動に範囲を広げ、活動している。また、全国47都道府県から選出されたチーム8が結成されたことで、訪問先の都道府県代表のチーム8メンバーも加わることがある。
- 各メンバーは、東日本大震災発生当初の訪問では「『誰かのために』プロジェクトTシャツとデニム」を衣装代わりとしていたが、2年目以降は通常の劇場公演での衣装を着用して訪問している。
- 被災地以外のファンが押し掛けることを避ける必要性から、訪問日程は関係者以外極秘事項とされている。訪問の様子は公式ブログ、Google+などで随時報告されている。ミニライブの様子はドキュメンタリー映画に収録され、NHKが報道の一環として「AKB48 SHOW!」などで訪問の様子が公開されている。
- 被災地訪問などが縁となり、メンバーが地域の親善大使などに委嘱されるケースもある。代表例はSKE48の松村香織で、2014年6月に岩手県下閉伊郡山田町を訪問して以降、Google+で町の紹介や被災者に対する応援を投稿したこと[1]などもあり、町から「山田町ふるさと大使」に2年間(2016年10月25日まで)の予定で委嘱されている[2]。
被災地訪問の記録
2011年
- 第1回(5月22日)岩手県上閉伊郡大槌町、下閉伊郡山田町:指原莉乃、篠田麻里子、大島優子、柏木由紀、松井玲奈、山本彩
- 第2回(6月11日)岩手県宮古市(田老町):高橋みなみ、仲谷明香、峯岸みなみ、渡辺麻友、高柳明音、渡辺美優紀
- 第3回(7月9日)宮城県本吉郡南三陸町(旧歌津、志津川町):高城亜樹、仲谷明香、板野友美、横山由依、松井珠理奈、山田菜々
- 第4回(8月27日)宮城県亘理郡亘理町、亘理郡山元町:倉持明日香、指原莉乃、高城亜樹、宮澤佐江、須田亜香里、秦佐和子
- 第5回(9月24日)宮城県気仙沼市(唐桑町、西八幡町):前田敦子、柏木由紀、佐藤すみれ、藤江れいな、木本花音、金子栞
- 第6回(10月22日)宮城県石巻市・こもれびの降る丘遊楽館、石巻北高等学校飯野川校:岩佐美咲、大家志津香、小嶋陽菜、指原莉乃、小木曽汐莉、向田茉夏
- 第7回(11月13日)岩手県陸前高田市(矢作町)・旧矢作小学校:岩田華怜、篠田麻里子、仁藤萌乃、藤江れいな、前田敦子、宮澤佐江
- 第8回(12月25日)福島県南相馬市鹿島区・鹿島中学校、万葉ふれあいセンター:柏木由紀、小嶋陽菜、指原莉乃、永尾まりや、市川美織、山内鈴蘭
2012年
- 第9回(1月28日)宮城県多賀城市:高橋みなみ、秋元才加、松井咲子、峯岸みなみ、大場美奈、島崎遥香
- 第10回(2月26日)宮城県塩竈市:多田愛佳、河西智美、北原里英、倉持明日香、高城亜樹、峯岸みなみ、兒玉遥
- 第11回(3月28日)宮城県名取市:板野友美、横山由依、渡辺麻友、竹内美宥、仲俣汐里、岩田華怜、宮脇咲良
- 第12回(4月22日)岩手県釡石市:前田敦子、篠田麻里子、片山陽加、前田亜美、高橋朱里、加藤玲奈、松岡菜摘
- 第13回(5月27日)宮城県牡鹿郡女川町:小嶋陽菜、梅田彩佳、柏木由紀、北原里英、増田有華、川栄李奈、菅本裕子
- 第14回(6月9日)岩手県大船渡市:大島優子、横山由依、秋元才加、田名部生来、田野優花、野中美郷
- 第15回(7月15日)福島県いわき市:板野友美、河西智美、宮澤佐江、指原莉乃、中村麻里子、小嶋菜月
- 第16回(8月20日)福島県相馬市:峯岸みなみ、佐藤亜美菜、鈴木紫帆里、渡辺麻友、名取稚菜、森川彩香
- 第17回(9月15日)岩手県下閉伊郡田野畑村:高橋みなみ、仲川遥香、中田ちさと、松原夏海、北原里英、小森美果
- 第18回(10月8日)宮城県石巻市(鮎川浜):秋元才加、梅田彩佳、大島優子、阿部マリア、島田晴香、武藤十夢
- 第19回(11月24日)福島県相馬郡新地町:岩田華怜、大島涼花、菊地あやか、高橋朱里、仁藤萌乃、横山由依、田島芽瑠
- 第20回(12月15日)福島県郡山市:板野友美、近野莉菜、永尾まりや、藤田奈那、大場美奈、峯岸みなみ、穴井千尋
2013年
- 第21回(1月13日):宮城県宮城郡七ヶ浜町:伊豆田莉奈、川栄李奈、篠田麻里子、島崎遥香、藤江れいな、松井咲子
- 第22回(2月17日):宮城県岩沼市、東松島市:小嶋陽菜、北原里英、岩佐美咲、入山杏奈、小林茉里奈、古畑奈和
- 第23回(3月11日、東日本大震災発生後2年を経過し、メンバーがそれぞれ分かれて各場所を訪問)
- 岩手県上閉伊郡大槌町:菊地あやか、内田眞由美、大島優子、倉持明日香、武藤十夢、竹内美宥
- 岩手県下閉伊郡山田町:川栄李奈、高橋朱里、横山由依、大家志津香、名取稚菜、松井玲奈
- 岩手県陸前高田市:入山杏奈、篠田麻里子、秋元才加、阿部マリア、前田亜美、野中美郷
- 岩手県釜石市:高橋みなみ、仁藤萌乃、梅田彩佳、田名部生来、仲川遥香、鈴木まりや
- 宮城県気仙沼市:佐藤すみれ、鈴木紫帆里、柏木由紀、片山陽加、山本彩、多田愛佳
- 宮城県亘理郡亘理町:田野優花、中塚智実、松井咲子、永尾まりや、松井珠理奈、高城亜樹
- 宮城県牡鹿郡女川町:渡辺麻友、岩佐美咲、小嶋菜月、島崎遥香、藤江れいな、兒玉遥
- 宮城県多賀城市:岩田華怜、大島涼花、小嶋陽菜、小森美果、小林香菜、指原莉乃
- 福島県南相馬市:北原里英、宮崎美穂、大場美奈、山内鈴蘭、渡辺美優紀、峯岸みなみ
- 福島市いわき市:河西智美、板野友美、佐藤亜美菜、島田晴香、加藤玲奈、宮澤佐江
- 第24回(4月13日)福島県二本松市[3]:石田晴香、柏木由紀、加藤玲奈、河西智美、名取稚菜、山内鈴蘭
- 第25回(5月19日)宮城県宮古市:秋元才加、梅田彩佳、松原夏海、小森美果、小林茉里奈、朝長美桜、渡辺麻友
- 第26回(6月22日)宮城県宮城郡松島町:岩佐美咲、大場美奈、川栄李奈、菊地あやか、北原里英、田野優花
- 第27回(7月28日)岩手県久慈市:田野優花、阿部マリア、板野友美、島田晴香、永尾まりや、島崎遥香
- 第28回(8月31日)福島県会津若松市[4]:菊地あやか、高橋みなみ、北原里英、近野莉菜、加藤玲奈、小嶋菜月
- 第29回(9月14日)岩手県下閉伊郡山田町:入山杏奈、高橋朱里、阿部マリア、名取稚菜、松井玲奈、松村香織
- 第30回(10月6日)福島県南相馬市:岩田華怜、北原里英、梅田彩佳、高城亜樹、岡田奈々、小嶋真子、西野未姫
- 第31回(11月9日)宮城県気仙沼市(気仙沼大島):伊豆田莉奈、大島涼花、佐々木優佳里、森川彩香、横山由依、渡辺麻友
- 第32回(12月22日)宮城県仙台市:岩田華怜、佐藤すみれ、市川美織、大場美奈、柏木由紀、島崎遥香
2014年
- 第33回(1月11日)宮城県岩沼市:川栄李奈、高橋みなみ、田野優花、相笠萌、篠崎彩奈、峯岸みなみ
- 第34回(2月9日)岩手県大船渡市、陸前高田市:入山杏奈、柏木由紀、島崎遥香、岩立沙穂、小嶋真子、村山彩希
- 第35回(3月11日、東日本大震災発生後3年を経過し、メンバーがそれぞれ分かれて各場所を訪問)
- 岩手県宮古市・グリーンピア三陸みやこ :市川美織、入山杏奈、大場美奈、柏木由紀、加藤玲奈、倉持明日香、小嶋真子、藤江れいな、峯岸みなみ、渡辺麻友、木﨑ゆりあ、松村香織、白間美瑠、山田菜々、松岡菜摘、宮脇咲良
- 宮城県石巻市・石巻市総合体育館:岩田華怜、梅田彩佳、大島優子、川栄李奈、菊地あやか、田野優花、永尾まりや、前田亜美、武藤十夢、高柳明音、須田亜香里、松井珠理奈、上西恵、渡辺美優紀、穴井千尋、多田愛佳
- 福島県南相馬市・テクノアカデミー浜:北原里英、佐藤すみれ、島崎遥香、高城亜樹、高橋朱里、中村麻里子、山内鈴蘭、横山由依、木本花音、古畑奈和、矢倉楓子、山本彩、指原莉乃、森保まどか
- 第36回(4月20日)岩手県:三陸鉄道(釜石駅→盛駅):相笠萌、小嶋真子、北原里英、田野優花、大島涼花、渡辺麻友
- 第37回(5月18日)宮城県石巻市:横山由依、大家志津香、大和田南那、峯岸みなみ、向井地美音、茂木忍
- 第38回(6月28日)岩手県下閉伊郡山田町:相笠萌、阿部マリア、北原里英、高柳明音、松井玲奈、松村香織
- 第39回(7月28日)宮城県気仙沼市:伊豆田莉奈、大家志津香、大和田南那、川本紗矢、平田梨奈、渡辺麻友
- 第40回(8月24日)宮城県石巻市:小嶋菜月、高橋みなみ、中西智代梨、内山奈月、小笠原茉由、竹内美宥
- 第41回(9月21日)福島県いわき市:小嶋真子、大森美優、岡田奈々、木﨑ゆりあ、佐々木優香里、西野未姫、舞木香純
- 第42回(10月23日)新潟県小千谷市:小嶋陽菜、島崎遥香、高橋みなみ、武藤十夢、大島涼花、大和田南那、川本紗矢、高橋朱里、渡辺麻友、岡田奈々、加藤玲奈、木﨑ゆりあ、西野未姫、峯岸みなみ、向井地美音、佐藤栞[5]
- 第43回(11月30日)宮城県亘理郡山元町:岩田華怜、横山由依、川本紗矢、峯岸みなみ、向井地美音、村山彩希
- 第44回(12月21日)福島県郡山市:谷口めぐ、中西智代梨、武藤十夢、田野優花、田名部生来、渡辺麻友
脚注・出典
外部リンク
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