セレクション審査

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セレクション審査」(セレクションしんさ)とは、AKB48グループにおける「研究生」と「研究生候補」を対象した審査のこと。「セレクション試験」や「チーム研究生オーディション」と呼ばれる事もある。以前は、AKB48のみで行われていたが、NMB48の5期生やSNH48においても実施された実績がある。

導入の経緯

  • メンバーをAKB48から強制的に卒業させるというこの審査が行われる様になったのは、夏まゆみ(AKB48初期の振り付け担当)の「ちゃんと宣告することも優しさ」という言葉を元に、行う様になったもの[1]
  • セレクション審査が導入される以前は、正規メンバーに昇格出来なくても本人が頑張り続ければ、いつまでも研究生で居続ける事ができた。その為、2~3年という長い期間研究生だった者もいる。しかし審査が始まった事により、運営側に「見込みがない」と判断されたり、また歌やダンスがいくら上手くても「AKB48には向いていない」と判断されれば、そこでAKB48への道は断たれてしまう。だがそれも、いつまでも芽が出ないメンバーに対する優しさの一つでもある[1]。さらに、正規メンバーの定員があった時代は、必然的に正規メンバー誰かが卒業しなければ、研究生からの昇格者は出なかった。つまり、上が詰まっている状態であった。逆に正規メンバーの立場からすれば、下からの突き上げが厳しく、優秀な研究生が出てくれば「卒業」といった形で押し出されてしまっていた。この様なシステムを、野呂佳代はしばしば「ところてん方式」とも呼んでいた。
  • 当時の劇場支配人であった戸賀崎智信は、「どんな状況でも全力を尽くすAKBらしさを研究生のうちから培う為です。どのような結果が出ようとも、全てそれは自分自身の成長につながる事だと思います」[2]「やる気はあるけど、なかなかファンがついてこないとか、ファンはいるんだけど大事な資質が抜け落ちているとか、そういう矛盾を埋める判断をしているんです」とコメントしている[1]

概要

  • 開催される時期は不定期。研究生でいる以上、行われる度に合格しなければならない。
  • 合格すれば「チーム研究生」に所属(グループに残留)、不合格となった者は、AKB48から強制的に卒業となる。
しかし審査に不合格となり、一度AKB48から離脱しても再度オーディションを受ける事は可能。その場合も最終審査から参加することができる。実際に村中聡美(4期→8期)・藤本紗羅(4期→9期)の様に一度審査に落ちたメンバーが、再び研究生として復帰したという例もある。
  • 審査基準は、舞台上のパフォーマンスだけではなく、集合時間や提出物への意識、AKB48研究生としてのふさわしい行動なども加味される[2]オーディション二次審査で行われる面接は一人わずか5分。ほとんど受験者の自己PRの時間であり、なかなか人間性などは細かくチェックできない。そのため研究生候補として(仮)合格させ、実際にどの様な人物なのかを判断する。[要出典]
  • 審査方法は、1~2曲の公演曲が課題曲として受験者に与えられ、それを披露する。審査員は、タスクに対しどう取り組んでいるかを見る。他にスタッフがメンバーに対して付ける5段階の通信簿。ファンの人気なども考慮される。こうしたデータを元に、AKB48のメンバーとして相応しいかどうかを評価する[1]
  • しかし、2024年3月現在、第6回(2012年)の開催以降はセレクションが行われた実績がない。2013年8月にチーム4が再び編成されたことや、各チーム正規メンバーの定員が16名(各グループで48名)という概念がなくなったこと、さらに、ドラフト会議やチーム8大人AKB48バイトAKBなど通常オーディション以外の多様な採用形態が増加したことなどが要因と考えられる。
事実、14期生についてはセレクションが実施されることなく、全員がチーム4へ昇格している。また、15期生についても、セレクションが実施されることなく、研究生メンバー全員が正規メンバーへ昇格した。
  • SKE48HKT48NGT48の国内他グループにおいては、過去にこのようなセレクション自体が行われたことがなかったが、NMB48では5期生18名を対象にセレクション審査が行われたことが明らかになっており、後にSKE48の8期生として加入した仲村和泉、AKB48の16期生として加入した山根涼羽がセレクション審査で不合格となっている[3]
  • 海外グループにおいては、SNH48がセレクション審査を行ったことがある。2013年4月、結成後半年を経過した1期生のセレクションが行われ、4人が不合格。また、2人は2か月後の再審査まで猶予期間が与えられたが不合格となった。同年9月にも2期生のセレクションが行われている[4][5]

セレクション審査

※第○回というのは公式の呼び方ではなく、分かりやすく区別するために便宜的に付けたもの。

第1回

  • 開催日:2009年1月
  • 参加者:4~7期研究生
  • 目的:オーディションに合格したものの、正規メンバーへ昇格していないメンバーを対象に「チーム研究生」を結成する為のオーディション。オーディションに落選したメンバーは卒業となるが、もし次回行われるオーディションを受ける場合には最終審査から参加できる。
  • 不合格者:6人。
4期生:村中聡美鈴木菜絵藤本紗羅
5期生:有馬優茄畑山亜梨紗冨田麻友

第2回

  • 開催日:2009年5月
  • 参加者:4~7期研究生および8期研究生候補
  • 不合格者:

第3回

  • 開催日:2009年11月30日
  • 参加者:8期研究生および9期研究生候補(全27名)
  • 目的:AKB48研究生を選出する為のオーディション。不合格者は12月4日の研究生公演をもってAKB48研究生としての在籍を終えた。
  • 合格者:17名(2009年12月1日発表)
8期生:今井悠理枝植木あさ香佐野友里子
9期生:石黒貴己伊藤彩夏大場美奈絹本桃子島崎遥香島田晴香高松恵理竹内美宥中村麻里子永尾まりや藤本紗羅森杏奈山内鈴蘭横山由依
  • 不合格者:10名
8期生:浅居円石井彩夏石部郁郭グレース小水七海坂本莉央杉山未来冨手麻妙三木にこる村中聡美
  • 備考:前回までは行われていなかった、不合格者の最後のメッセージがAKB48公式ブログにて紹介されるようになる。[6]

第4回

  • 開催日:2010年6月12日
  • 参加者:8~9期研究生
  • 目的:「チーム研究生」メンバー選出の為のオーディション。
  • 不合格者(6月20日発表):3名が不合格。1名が自ら辞退。[7]
9期生:石黒貴己絹本桃子高松恵理(辞退)、藤本紗羅

第5回

  • 開催日:2010年9月29・30日
  • 参加者:8~10期研究生および11期研究生候補。
  • 不合格者(10月5日発表):2名。
8期生:佐野友里子
10期生:岩崎仁美

第6回

  • 開催日:2012年8月4日[8]
  • 参加者:12~13期研究生の21名(※10~11期研究生は6月に昇格(チーム未定)が決定しているため除外。7月にデビューしたばかりの14期研究生も免除)
  • 合格者(8月5日発表):16名。[9]
12期生:大森美優サイード横田絵玲奈佐々木優佳里平田梨奈武藤十夢
13期生:相笠萌岩立沙穂梅田綾乃大島涼花岡田彩花北澤早紀篠崎彩奈髙島祐利奈光宗薫村山彩希茂木忍
  • 不合格者:5名。
13期生:雨宮舞夏北汐莉長谷川晴奈森山さくら渡邊寧々

脚注・出典

  1. ^ a b c d 光文社「FLASH SPECIAL」2011年5月1日増刊号「まるっとAKB48スペシャル」
  2. ^ a b 研究生セレクション審査について - AKB48オフィシャルブログ 2010年6月11日
  3. ^ Kawaiian TV 「NMB48 5期生密着 2016夏 ~ここから戦いは始まった~」 - 2017年1月8日の放送分
  4. ^ SNH48オフィシャルサイトより(原文中国語)
  5. ^ SNH48オフィシャルサイトより(原文中国語)
  6. ^ 8期生の最後のコメント。8期研究生よりファンの皆様へ - AKB48オフィシャルブログ 2009年12月5日
  7. ^ セレクション審査結果発表 - AKB48オフィシャルブログ 2010年6月20日
  8. ^ セレクション審査のお知らせ - AKB48オフィシャルブログ 2012年8月3日
  9. ^ 研究生セレクション結果報告 - AKB48オフィシャルブログ 2012年8月5日