仲谷明香

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AKB48
仲谷 明香 なかや さやか
2012年AKB48プロフィール 仲谷明香.jpg
公式ニックネーム

なかやん

所属事務所

ミシェルエンターテイメント

生年月日

1991年10月15日 (32歳)

出身地

岩手県

血液型

B型

身長

162cm[1]

スリーサイズ

B82 W67 H90[1]

合格期

3期生

選抜回数

0回

仲谷 明香(なかや さやか、1991年10月15日 - )は、AKB48の元メンバー。現在は声優、女優として活動。岩手県盛岡市出身[2]。ミシェルエンターテイメント所属。

略歴

2006年
  • 12月3日、AKB48第3期追加メンバーオーディションに合格(応募総数12,828名、最終合格者18名)。
2007年
2009年
2010年
  • 7月27日、高橋チームA としての活動開始。
2012年
2013年
  • 3月2日、チームK公演において、卒業を発表。
  • 3月6日、劇場公演をもって、AKB48を卒業。同時にMousaとの契約を終了。

人物

キャラクター

  • キャッチフレーズは、「私の半分は優しさでできています」。考案者は、衣装のSさん。[3]
  • フレーズ通りかなり温厚な性格らしく、メンバーの誰も仲谷が怒った所を見た事が無い。本人曰く「イラッ」とした事はあるが、やはり今までに怒った事は一度も無いという、[4]「菩薩系アイドル」[5]
  • 秋元才加の評価。「オールラウンダーで、どの曲をやってもその曲に応じて、表情とか変えられる」[6]
  • 将来の夢は声優。ポケモンを見て目指すようになる。[7]憧れの声優は水樹奈々で、茅原実里[8]、宮野真守のライブにも行った事がある。[9]
  • 近い将来(AKB48として)の夢は、万屋(よろずや)になる事。その意は、「メンバーがお休みした時、ユニットのアンダーで初登場だとしても…限りなく馴染む事に長けようと思うのです。地味に良い仕事する万屋」[10]

AKB48加入前

  • 1991年10月15日、岩手県盛岡市で生まれる。[11][7]3人兄妹の末っ子で、8歳上と2歳上の兄がいる。[12]
  • 「明香」という名前の由来は、「明」は兄弟みんなが使っている文字。「香」は周りの人に明るく振舞って(香って)欲しいから「明香」と名付けられた。[13]
  • 幼少期は、山の中を駆け回る元気な女の子だった。[11]
  • 幼稚園の頃に「ポケモン」のピカチュウの声マネをしたところ、友達に「似てるね」と褒められる。家に帰ると、母親が声優という職業があることを教えられ「ピカチュウになれるかもしれない」と思い、友達に「声優になるね」と宣言した。[14]た。[11]
  • 小学2年生(7歳)の時に両親が離婚し、母親と共に千葉県へ移る[11][7]。このことから、AKB48加入から一時期、公式プロフィールの出身地を「千葉県」としていた[15]
  • 慣れない土地で引きこもりがちになる。癒やしてくれたのは、テレビアニメだった。[11]
  • 中学2年生の時、憧れの声優になるため養成所に通うようになる。[16][11]
  • 通い始めてから半年後、ある理由で養成所を辞める。[11]学校に行くのも嫌になり、家でアニメを見たりコスプレの衣装を制作するなど、ますます家に引きこもるようになる。「養成所を辞めたのは、家庭の事情でした。通い始めてしばらくして母から言われたんです。『悪いけど、もう行かせられない』って。あの頃は、夢への扉が一方的に閉ざされた気がして落ち込みました。でも今思い出すのは、あの日の苦しそうな母の瞳です。経済的な理由で娘の事を応援できないと告げることほど、親にとって辛いことはなかったんじゃないかな…。女手ひとつで一生懸命、私を育ててくれた母。たくさん苦労かけてるよね。将来は、プロとして息の長い声優になりたいと思っています。母が働かなくても大丈夫なくらい稼げるようになりたい」[16]

AKB48として

2006年

  • 雑誌でAKB48のオーディションが開催されている事を知り、「AKB48は、いろんな夢を持った子たちがそれを目指す場所」という秋元の言葉を読み、ここならもう一度声優を目指せると思い応募を決意。[16]
  • 12月、オーディションの最終審査に合格。実はAKB48の1期生として活動していた前田敦子は中学の同級生であり、オーディションでも、前田の同級生である事をアピールしたという。[17]
  • しかし入ってからは苦労の連続だった。家に引きこもりがちで、アニメが大好きで、時々コスプレをする、そんな女の子に突然訪れたダンスや歌のレッスンの日々は過酷を極めた。泣いても誰も待ってくれない。だが、心は折れなかった。「私、頑固っていうか、負けず嫌いだったので。こんなところでやめてたまるかっていう感じでしたね」。その後も、試練は続いた。「人気を獲得すること」が苦手だという大きな壁にぶつかったのだ。ステージで個性を発揮し、知名度を上げ、ファンを増やすという、アイドルとしての基本動作ができなかった。「舞台に立つのも恥ずかしいし、ファンの方との触れ合いも恥ずかしいし。自分の分野じゃないっていうか、だったら何でアイドルやっているんだ、という感じですが」でも、できないことはできない。そう悟った仲谷は、他のメンバーとは別の道を選んだ。AKB48は、「チーム」が存在しており、そのチーム単位で劇場公演を行っている。チームAに属する仲谷は、他のチームのメンバーがテレビ出演などで公演に出られない時があると、そのアンダー(代役)を多く務めるようになった。歌やダンスはチームによって違うが、自分のチームの公演を完璧にこなした上で、いつでも代役として出演できるよう、他のチームの歌やダンスの練習を重ねた。代役として声をかけてもらえれば、ファンとの接点も増える。目立ってなんぼ、の世界で、あえて個性を消すことで居場所を作り出した。[11]

2008年

  • 最初は「AKB48唯一の眼鏡っ娘」というキャッチフレーズを使用しており、そのフレーズ通り、AKB48メンバーでは唯一眼鏡をかけていたが(プライベートでかけている者はいる)、チームB3rd「パジャマドライブ」からは、コンタクトに変更して公演を行なっている。
  • キュートなアニメ声が特徴で、[18]2008年のアニメ『テイルズ オブ ジ アビス』では、ファブレ公爵家のメイド役として初めて声優に初挑戦した。仲谷の所属事務所のサイトには、サンプルボイスも公開されているという徹底ぶり。

2009年

  • 7月、第1回総選挙では圏外。
  • 10月30日 - 11月8日、ミュージカル「AKB歌劇団」(東京ドームシティ シアターGロッソ)に出演。本作品は、「サクラ大戦」でおなじみの広井王子構成・演出による、AKB48初のミュージカル[19]田名部生来と共に、双子のメイド役を好演した。[18]
  • 12月、メンバーは最初、AKSというAKB48の運営会社に籍を置いている。いわば仮免の状態で、他の芸能事務所に所属して初めて、一人前になったと認められる。そのためには、メンバーの中で目立って、人気を獲得しなければならない。個性がないのが個性である仲谷にはなかなか声がかからなかった。ところが、代役を務められるよう地道に努力をしている姿を見ている事務所があった。Mousaだ。「数年で終わってしまうのではない、何十年と続けられる人と仕事がしたい」。そんな言葉に迎えられ、晴れて一人前の仲間入りを果たした。「一歩進んだなって思いました。ちゃんと、見てくださっていた方がいたんだなって」[11]
  • 同じ頃、声優の養成所で使っていた教科書を引っ張り出し、自分なりの訓練を始める。[11]

2010年

  • 夏、2007年末までAKB48のプロデューサーを務め、作家に転向した岩崎夏海の著書『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』のオーディオブック版にて、初めて朗読に挑戦した。本編の収録時間は6時間40分だが、実際にはその数倍の時間をかけて収録した。「戸惑いながらでしたけど、終わりの方には、少しはうまくなったかと思います。終わってからは達成感がありました」と充実感を得た様子。[20]
  • 7月、チームAのメンバーとして活動を開始。A6th「目撃者」公演のユニット曲では、キーボードを担当する事になっていたため1ヶ月間練習してきたが、機械的な問題があるとして1回で無くなってしまった。[21]
  • 12月1日、将来についてブログに投稿。「仲谷は引っ込み思案な根暗さんなので、顔を出すお仕事は向いてないと…思うんだなぁ、正直。『アイドル』と言う肩書き。たまに違和感を感じたりする。最終的な夢は『声優』なので、言うなればフィールド違い。でも『応援してるよ!』って言って下さる方がいるから、仲谷はまだこのフィールドにいるのです。だから、皆さんの為に…なんて言い方はちょっと厚かましいけど、応援して下さる方が1人でもいる限り、仲谷はまだ『アイドル』と言うフィールドで頑張ろうと思います。まぁいつかはあまり顔も見れない(雑誌とかは出たい)『声優』と言うフィールドに移動と言うか、移籍?する日は来るのですが…その切り替えの日がいつなのか、仲谷にはまだ予測が出来ないです。AKB48と言う素敵なグループで、まだまだ色んな事を学ばせて頂きたい次第。これからもよろしくお願いします!」[22]
  • 12月2日、仲谷が朗読を担当した『もしドラ』が、オーディオブックアワード2010の「オーディオブック オブザイヤー」に選ばれる。受賞を記念して、会場では『もしドラ』の一部を朗読を披露。「『もしドラ』は普段のお仕事にも役立てることができる、学べる本。朗読を担当できて、とても良い経験になりました。これをステップとして声優に近づいていきたいなと思います」とコメントした。[23]また岩崎は、仲谷を起用した理由について、「AKB48は厳しい競争があり、彼女はその中で、くじけることもなく自分の目標のためにがんばり続けてきた。その姿が、小説家として40歳を過ぎてデビューした遅咲きの自分とシンクロする部分があった」と語っている。[20]

2011年

  • 1月2日、IBC(岩手放送)ラジオにて「仲谷明香(AKB48)のなかやん通信」開始。
  • 2月24日、舞台「時空警察ヴェッカーSIGHT」に出演。
  • 4月18日、Mousa所属メンバーによる新番組『PigooRadio~Mousa』がスカパー!PigooHDにて放送開始。
  • 4月29日、NHKアニメ『もしドラ』で、北条文乃の声を担当。
  • 8月18日発売のPS3用ソフト「超次元ゲイム ネプテューヌmk2」に、西沢ミナ役で出演。[24]
  • 9月14日、アニメ「ガンバの大冒険」でおなじみの児童文学「冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間」から生まれた2人組キャラクター「BABY GAMBA」を仲谷明香と田名部生来が担当。DVDシングル「ええじゃないか」をリリースした。[25]
  • 11月11日、「はらぺこヤマガミくん」のナレーションを担当。[26]
  • 11月22日、Mousaメンバー4人でのネットラジオ「ファンになってもいいんだからねっ!」を開始。
  • 12月13日、来春放送開始のAKB48をモチーフにしたTVアニメ『AKB0048』の主人公9人の声優を決める最終公開オーディションに合格。「ファンの方に絶対受かると言われてプレッシャーでした。受かってよかったです」と胸をなで下ろした。[27]実はこの日は、所属事務所のメンバーによるイベントの日と重なってしまったが、本人の夢が「声優」であること、同作品への参加はまたとないチャンスということで、オーディションの方を優先した。「合格する事が出来ました! 公開オーディションは緊張し過ぎて…最早ただの仲谷でした。寧ろ普段の仲谷より棒読みだったような。でも、合格。そして、オーディション終わりで直ぐ様事務所イベントへ! 気付いたら舞台に上がってました(笑)。でも嬉しい報告が出来て、本当に良かった! 待っていて下さった皆さん、ありがとうございました! 事務所Mousaの次女として、一人の声優として、もちろんまだまだですが…一生懸命やって行きたいと思います」[28]

2012年

  • 2月6日、Google+で「誰にでも間違いはある。でも人間としては、全然間違った生き方ではないと思う。それこそ十人十色! 色んな道があると思うのです。私は、旅立ちと捉えます。うーん、今年は晩酌アイドルで行こうかな(笑)」と投稿。これはおそらく、前日に男性スキャンダルによってAKB48を脱退した、平嶋夏海米沢瑠美についての意見だと思われる。次の投稿では、「もちろんAKB48としては間違っていたとは思いますよ。でも人間としては間違ってない。でしょう? …誤爆気を付けてってコメントあったけど、誤爆するものがないwwあはは」と、失言ではないことを強調している。
これに対しコメント欄には、「誰にでも間違いはあるけど、避けられる間違いは避けないとね。いろいろ傷つけるよ」「ファンや仲間を裏切り、ルールを破るのが人間として間違っていないと…」「自分がわかって入ったはずの決まりを破って、素知らぬ顔で活動し、ファンにお金を使わせていたという行為は、人間として間違っている?間違ってない?」という、仲谷の投稿に批判的なものや、「なかやんに、賛同します。言ってることは、必ずしも全員が賛同するとは限らないけど、間違いではないです」「今回の件でアイドルとして責められるのはしょうがない。でも、人格すべてを否定されるようなことではないし、それは違う。そういう意味で、なかやんの意見は正論だと俺は思うよ」など、賛同する者も入り交じり、議論を繰り広げている。[29]
  • 4月2日、自叙伝「非選抜アイドル」を出版。仲谷は、06年に第3期メンバーとしてAKB入りしながら、過去3回の「選抜総選挙」ではいずれも圏外に終わり、その立場を「おもしろい」と思えるようになるまでの過程が描かれた逆境とその克服の姿がつづられているという。同書は、テレビやステージからはうかがい知れないアイドルとしての過酷な日々と逆境をばねにして立ち上がる姿を描いており、「すべての“非選抜”に生きる人たちに元気を送る応援メッセージ」をテーマにしている。[30]
  • 4月2日、GREE向けフィーチャーフォン用ソーシャルゲーム『サラリーマンDDT』でヒロイン伏見星七の声を担当。[31]
  • 4月11日、「非選抜アイドル」の発売記念イベントを行った。過去3回の総選挙はいずれも圏外で、AKB加入から一度もシングル曲の選抜入りを経験したことがない“非選抜組”の仲谷。「二十歳の記念ということで、今までの自分のことを全部書きたくて。これまで選抜に入ったことがなくて、インパクトがあるかな」と大胆なタイトルにした自叙伝。自身の立場を「おもしろい」と思えるまでの過程を描いた話題作は、発売2日で3万部の重版が決まり、全国的に品切れ中だ。
AKB48からの卒業を発表したエース前田敦子とは同じ中学で、1年生の頃は一緒に登下校する仲だった。共通の友人から前田がアイドルグループとして活動していることを聞き、AKB48の存在を知った。仲谷は声優を目指して養成所に通っていたが、家庭の事情で断念しかけていた頃で、それぞれが夢を抱いて活動するAKB48のコンセプトを知り、オーディションを受けたという。第3回総選挙では第1位としてスポットライトが当たり、センターに返り咲いた前田の隣の席にいた仲谷。卒業については「AKB48の顔だと思ってるので嫌だなって気持ちと、AKB48の存在を教えてくれた人なので残念」。それでも「後輩のために」と卒業を決めたエースの意思を継ぎ、グループを支える決意だ。
6月6日には第4回総選挙が行なわれるが、今回は64位まで順位が発表される。「選抜まではいけなかったとしても、いけるところまではいきたいですね。64位以内に入ることが目標」と意気込み。「Mousa(ムーサ)」という事務所に所属しているので、「63位」が目標だという。また、前田に代わるセンター候補としては「優子さんが圧勝かもしれないんですけど、ゆきりんがそれを追ってくれたらな」と、前回3位の同期・柏木由紀にも期待を寄せた。[32]
  • 4月、インタビュー。今では国民的アイドルグループと呼ばれるまでに成長したAKB48。国内の姉妹グループだけでもそのメンバー数は約240人にも上るが、そのうちシングル曲を歌うメンバーに選ばれるのは十数人ほど。1割未満の「選抜メンバー」に対し、残りの大半のメンバーは「非」選抜ということになる。プロデューサーの秋元康が「AKB48とは夢のショーケースである」と言うように、AKBにはいろいろな夢を持つ少女らが集まっている。では、脚光を浴びる機会が少ない「非選抜メンバー」は、どんな思いや夢を胸に秘めているのだろうか? デビュー以来、ずっと「非選抜」であり、そのままズバリ『非選抜アイドル』という著書を発表した仲谷さんに、胸の内を聞いてみた。
―今回の本を書くことになった経緯を教えてください。「20歳の記念で何かを出そうということを、事務所の人と前から話していました。ただ、写真集だとAKB48の他のメンバーと同じ感じになるので、何にしようかと考えていたとき、私のブログなどを見てくれていた岩崎夏海先生(『もしドラ』の作者。元AKBプロデューサー)が「文章を書けそうだから、書いてみたら」と勧めてくださって。それで、この本を書くことになりました」
―「非選抜アイドル」というタイトルは衝撃的ですね。自ら「非選抜」と宣言していて…。「書く前からインパクトがあるタイトルがいいなと思っていたので、このタイトルが「絶対に嫌だ」という感じではなかったですね。本の内容も、両親の離婚とか、中学時代に声優養成所を急にやめたこととか、20歳の記念に書けることを全部盛り込もうと思って書きました」
―どんな人に読んでほしいですか。「会社や学校で目立つことができてない人に、「非選抜」の私でも夢を諦めずに頑張っていることを知ってもらって、「自分も頑張ってみよう」と感じてもらえたらいいな。そういう人たちのことを勇気づけられたら、うれしいですね」
―非選抜メンバーであるということを受け入れるまでに葛藤はなかった? 「過去3回の「選抜総選挙」のことを振り返ると、1回目は「選抜に入れるものなら入りたい」という意気込みだったけれど、入れなくて。2回目は「今度こそ」と思ったのですが、メンバーの数が増えたこともあって、やっぱりダメで…。3回目は、会場で隣に座っていたあっちゃんが1位になりましたが、あのときは「(非選抜であることを)これはこれでありなんじゃないか?」という気持ちでしたね。「非選抜でも夢を諦めず、やれることをやろう!」となっていたのです」
―AKB48として活動する中で、気持ちに変化が生じたのですね。「自然に、といったら嘘になるけれど、非選抜という立場に立って、どうしようかと考えました。例えば、今では劇場公演の「アンダー」(=公演を休むメンバーの代役)を研究生が務めていますが、以前はそういう制度がありませんでした。なので、お休みのメンバーが出たとき、「代わりに私が!」と積極的に手を挙げました。“便利屋”になって、お客さんの目に付く機会が増えれば、私のファンがちょっとでも増えるかなとも思って。そんなふうに隙間を縫って、「私ができるのはこれかな」みたいな感じで探していって、前に進んでいった感じですね」
―AKBを辞めたいと思ったことは? 「一度もありません。もともと引きずらない性格だし、「上に行けないなら辞めます」みたいにはなりませんでしたね。AKB48で下の方でも頑張ることができたのは、声優になるという夢があったから。幼稚園児のころ、アニメ『ポケットモンスター』のピカチュウの真似をしたら「似ているから(声優に)なりなよ」と言われ、「私なるね」と応えてから持ち続けてきた夢が、声優になることなんです」
―「もしドラ」のアニメ版で声優を務めたりしていて、夢が形になってきましたね。「自分の夢をアピールし続けたこともあって、テレビアニメの『AKB0048』の声優をメンバーの中から選ぶオーディションにも合格できました。意気込みというか、夢への情熱があったからこそ選んでもらったんだと思っています」
―声優という夢をどのように広げていきたいですか。「近い将来は、「AKB48の仲谷明香」ではなく、「声優としての仲谷明香」を使いたいと、肩書きなしで言ってもらうことが目標です。そして、10年後、20年後には、お茶の間に毎週、声を届けられるぐらいの、息の長い声優になりたいです」
―2012年3月、前田さんの卒業や、グループの目標だった東京ドーム公演開催が発表されました。これからAKB48はどうなっていくのでしょうか? 「あまり変わらないと思いますよ、根本は。あっちゃんの卒業もあるので、AKB48の人気がどうなるかは正直、よく分からないけれど、みんなで頑張るという気持ちは東京ドーム公演が終わったとしても変わらないと思うし。それと、AKB48の最終目標は「東京ドーム公演の翌日でも劇場公演をすること」だと、秋元先生は話しているんですよ。AKB48劇場はグループがスタートした場所だし、私もそうだなって感じています」
―6月には4回目の総選挙がありますね。「私のゴールは「選抜に入る」ことじゃないというか、夢が声優なので、選抜に入ることだけに固執して、「絶対に入らないと嫌」という感じではありません。でも、入れるものなら入りたいので、そういう気持ちでメンバーのみんなと会場で座って、結果を待とうと思っています」[33]
  • 4月18日、総選挙インタビュー。これまでの総選挙では、メンバーは50音順で並ぶため常に前田敦子の隣に位置していた。中学の同級生でもあるエースの感情を、誰よりも近くて感じた。「お母さん目線で見ていました」。その前田は卒業を宣言し、総選挙も辞退。「あっちゃんが1番という人が誰に投票するか。ちょっとぐらい票数分けてくれないかな」。自身は1度も選抜入りしていない「非選抜組」。今年はランクイン圏内が64位までに広がり、「64位以内に入りたい」と静かに闘志を燃やしている。[34]
  • 4月20日、インタビュー。―著書『非選抜アイドル』では、何も包み隠すことなく、どこまでも正直な表現が目につく。養成所に入るも、金銭的理由で通えなくなったこと。グループ内での人気争いを自ら放棄したことまで。仲谷「最初は、「なかやんってこんな人だったの?」って言われるのが心配でした。でも書くからには、隠したり、ウソつくより、思ったことを書こうと思いました。「これが本当の私です」という気持ちを込めて」。―ちなみに『非選抜アイドル』、発売直後の各書店では品薄状態だという。まさかの印税生活か? 「印税って入るんですか? 私がずっと昔から思っているのは、「出世したら周りの人みんなに恩返ししたい」ってことです。私、メンバーにお誕生日プレゼントを貰うんですけど、私からはあげたことがなくて。「あんまりお金ないから、出世払いね」って言ってました。でも、貰った物には気持ちがこもっている。その気持ちをいつか返したいんです。もちろん、お母さんにも。何が喜んでもらえるかな」[35]
  • 4月24日、「非選抜アイドル」が4万部を超えるヒットとなり、「こんなに売れるとは思ってなかった」と本人も驚いている。今月2日の発売を待たずに予約だけで増刷が決まり、すでに2度、重版されている。「暴露本なのかと思って買う人もいると思うけど、そうじゃない。そこは期待を裏切ってすみません(笑)。この本は私と同じように非選抜に生きる人たちへの応援メッセージです」。半年前、20歳の記念として出版が決定。仕事の合間を縫ってパソコンでコツコツと書き進めた。もともと国語や漢字を覚えることは好きだったが、本格的に文章を書くのは初めてとあって悪戦苦闘が続いた。ベストセラー『もしドラ』の著者で、元AKBのプロデューサー岩崎夏海は、仲谷の文才を見抜いた一人。「ですます調だけじゃなく“…だ”“…である”など、いろいろな言葉の使い方があることを教わった」という。「結構物事を忘れやすいから、まず自分の歴史を振り返るのが大変だった。ギリギリにならないとやらない人なので(定期的に決められた)締め切りの前日とか公演後に書いていたんだけど、文章が短すぎて(岩崎らに)差し戻されたこともあった」。ヒットをよそに本人は自然体。「20歳の記念に出して“はい、終わり”で事足りるはずだったんです。これからも普通にやっていきたい」。目標とする声優としての独り立ちに向けてマイペースで走り続ける。 [36]
  • 4月26日、引っ越す。[37]
  • 5月20日、インタビュー。―『非選抜アイドル』売り切れ続出で手に入らない状態が続いていますが、これだけ話題になっていることについてどう思いますか? 「ファンの人やAKB48を好きな人からのコメントしか聞いていないので、普通の人が知っているっていうのが実感がわかないんですけど、単純にすごくうれしいです。正直ちょっと売れないかなと思ってたんですよ。自分の今までのことを書いただけだし、別にビジネスに役立つとかそういう本でもないので、私の感想書いただけじゃ売れないかなと思ったんですけど、意外と新書としてはいい数みたいで、すごくうれしいです。
―岩崎さんに勧められて本を書いたということですけど、そう言われてから書こうと決めた経緯について教えてください。「もともと二十歳の記念として何か出そうっていうのは事務所の人と話していて、その時にちょうど岩崎さんがブログとか見てセンスがあると思ったのか(書いてみたらと)言ってくださって。最初は、ブログとかは好きだけどいざ本格的に書くとなると難しいかなと思ったんですけど、岩崎さんが教えると言ってくださったので。しかも(AKB48に)同い年が多くて、二十歳の記念に写真集とかほかの子も出すだろうなと思って、写真集じゃつまらないなと思ってたときにちょうど話をいただいたので、じゃあ面白いならやってみようかなという風に思いました。しかもちょうど二十歳だから今までのことを全部書こうと思って、書きました」
―本を書くことになって、メンバーからは何か言われましたか? 「最初はただ「文書いてる」としか近くの子に言ってなかったので、「何書いてんの?」っていう感じだったんですけど。本が出ると決まった後にみんな「読んでみたい」と言ってくれました」。―実際に本を読んだメンバーもいると思うんですけど…。「いるのかなあ?(笑)」。―いないんですか?(笑) 「売ってないから! あと、メンバーだから、買うっていうより「ちょうだい」って言う子がすごい多くて」。―周りの人たちから、読んだ感想はまだ聞いてないですか? 「大人の方は『売ってないよ』とか『読みましたよ』って言ってくれるんですけど、メンバーはやっぱり、くれるの待ってるから。『まだ~?』って(笑)。意外だったのがこじはる(小嶋陽菜)さん。『出すんでしょ~?欲しい~』って(笑)」。―ファンの方やご家族からは何か言われましたか? 「ファンの方は大抵『売ってない』か、『仲谷のことがよくわかってよかったです』って。お母さんは『近くの本屋に行ったんだけど売ってないから予約したよ』って、うちにあるのに(笑)」
―声優になるのが目標と書かれていますが、もう少し近いところで、たとえば2012年内に挑戦してみたい仕事はありますか? 「今Google+で「演劇部」っていうのをやっていて、演劇部として動けたらなと。舞台とか」。―演劇部を離れたところでも演技の仕事に興味はありますか? 「そうですね。やっぱり声優さんは声だけで表現するので、演技もちゃんとできなきゃと思っていて。上手い声優さんで舞台の経験を積んでいる方がいるので、やりたいなと思ってます」
NMB48原みづきさんが4月10日にグループ卒業を発表しました。Google+で「努力は必ず報われるって憧れてる高橋さんが言ってたけどみづきはそうは思ってません」っていう風に書いていて。本を読むと仲谷さんは「努力は報われる」と思っていると感じたんですけど、メンバーやファンの中には「努力が必ず報われるなんて綺麗事だよ」と思っている人が少なくないように感じています。そういう意見についてどう思いますか? 「うーん、報われるっていうか、いつか必ず目を付けて『仕事やりませんか』っていってくれる人はいると思うんですけど。でも多分、AKBのメンバーの中には諦めてる子はいないと思うんですね。諦めてたら辞めてると思うんですよ。NMBのシステムがわからないですけど、AKBだったら今の研究生は、いっぱいポジションを覚えてすごく頑張ってると思うんですけど。原さんがどれくらい頑張ってたかはわからないから言えないですけど、だからまだ諦めなかったら、NMBで新チームが出来たときにいいところにもしかしたら行けたかも知れないし…ちょっともったいないなって思います。我慢というか吹っ切れるっていうか、そういうことが焦らないでできたらよかったのかなって」
―仲谷さんがAKB48に入ったときは、「いつまでに芽が出なかったら辞めよう」ということは考えていなかったですか? 「最初はやっぱり、人気とか、他のメンバーが上がっていくのを見て、焦って…。3年、4年いたらもういなくなろうかな、(声優になることが)夢として叶って、っていう感じを最初はイメージしていたんですけど、でもやっぱり入ってみて、人気とか選抜に選ばれる選ばれないとかもあったし、焦ってた自分がバカじゃないですけど、ちょっと焦りすぎてたなって、AKBに入っていろんなメンバーを見ていくうちに思って。だから今はもう何年いても…でも下の子がいっぱいいるので、あっちゃんが言ってたみたいに、私が頑張って、夢叶えてっていう考えはあるんですけど、でも自分が成長して旅立てる日まで、AKBで頑張りたいなとは思います」
―具体的にこうなったら卒業だ、というプランは自分の中でありますか? 「声優としてのAKBにいるうちの目標は、AKB48の仲谷明香じゃなく、声優として「仲谷明香さんでお願いします」って言われることで、それを言われるようになったら辞め時というか、旅立つ時かなと思ってます。アイドルの人だから使うとかじゃなく、声優としてという風に。でもまだまだなので、今『AKB0048』っていうのをやってチャンスをもらっているので、「AKBにもこういう人いるんだ」って思ってもらって、いろんな方に声をかけてもらえるように頑張ってます」
―今年の選抜総選挙はどういうスタンスで臨むかを聞かせてください。「『非選抜アイドル』という本は書きましたけど、入れるものなら入りたいので、やっぱり入りたいっていう気持ちで臨んでいこうかなと思ってるんですけど、でもやっぱりそこだけじゃないから、焦らず、もう3回もやってるので、落ち着いて結果を受け止められたらなと思います」[38]
  • 5月23日、第4回総選挙の速報結果が発表された。「仲谷には数が大きすぎる…。でも皆さんの気持ち、本当に嬉しいです。ありがとうございます。すいません。テンパって変な投稿してごめんなさい(笑)。36位 1,348票。皆さんの気持ちの数。残しておこう。…落ち着こう。とりあえず寝ます。おやしみー」[39]
  • 6月1日、大阪で『非選抜アイドル』サイン&握手会を行った。約半年かけて執筆し、すでに4刷決定の売れ行き。さらに総選挙速報でも36位につけた。「ビックリ! 目標は63位だったんで、うれしいけど、申し訳ない。できるだけ上の方を目指したいけど、期待も不安も大きくて」。6日の結果次第で“非”が取れることになっても、第2弾「選抜アイドル」を書く予定はないと笑った。[40]
  • 6月6日、第4回総選挙では36位にランクイン。「やりました! 36位、速報と同じ順位でした!ネクストガールズとして頑張ります! 応援して下さった皆さん、本当に本当にありがとうございます。ステージに立って泣くなかやんが見たい、そう言っていた皆さん。皆さんのお陰で叶いました!! 精一杯頑張ります。これからもよろしくお願いします!」[41]
  • 6月13日、先日行われた第4回総選挙。今年、圏外から36位に躍進し注目されたのが仲谷明香だ。今回2位・3位と、王座に手をかけた渡辺麻友柏木由紀らと同期の3期生でありながら、これまでに一度たりとも選抜メンバーには選ばれておらず、今年4月にそんな自らの生き様を綴った自叙伝『非選抜アイドル』を上梓。この本は現在5万部を超えるベストセラーとなっている。そんな彼女が総選挙の舞台裏を話してくれた。
「当日、朝10時には武道館入りしました。午前中は、高みなみーちゃんが、スタッフさんの誕生祝い用のアルバムを買ってきて、写真を撮ったりコメントを書いたりしていました。お昼ごはんも夜ごはんもみんなで給食みたいにして、楽しく食べました」。日本中が注目する“ガチバトル”の舞台裏は、意外にも普通な光景があった。しかし、キャプテンの高橋みなみだけは、いつもと様子が違ったようだ。「秋元先生)はよく、総選挙は、『お祭り気分で楽しんで』と言ってます。それを受けて、『みんな楽しもう!』と。でも、キャプテンの高みなは、『気持ち悪いー』と、吐き気をもよおすほど、いつも緊張するんですよ」。秋元に『AKB48とは高橋みなみのことである』と言わしめる高橋は今回、順位をひとつ上げて6位となった。責任感の強い彼女だからこそのエピソードかもしれない。[42]
2位に輝いた渡辺麻友は、楽屋で意外な一面を見せていたという。「麻里子さまの5位から、さっしーの名前が呼ばれるまで、会場は驚きと興奮でザワザワとしてました。2位になったまゆは、こういうイベントは得意ではないタイプ。楽屋では『昨日の撮影何時までかかった?』と、選挙に関係ない話をしてましたね」。仲谷は、非選抜メンバーにも居場所があるのがAKBの強みだと話す。「私、AKBは懐ろが深いと思うんです。非選抜にも居場所があります。ただそれは、競争を放棄せず、正々堂々と戦い、華々しく散って勝者を引き立たせる、という敗者の責任を果たしている人にとっては、ですが」。[43]
仲谷とは中学校の同級生だという前田敦子。前田はAKB48における“不動のセンター”だったが、今回の総選挙では立候補を辞退している。仲谷は前田とある話題で盛り上がったという。「今回、あっちゃんとは、当日は話ができませんでしたが、選挙前日の仕事場では、『中学の同級生が、どんどん結婚していくの、知ってる?』と話しかけてきて、私も『最近、周りにできちゃった婚多くない?』と同級生の結婚話で、2人で盛り上がったんです」。日本中が見つめる壮絶な戦いの裏側では、意外とフツウの光景が? 「投票で人気を決められることの辛さはメンバー同士でしかわかりあえません。だから仲間意識もとても強いし、まるで戦友のようですよ」[44]
「声優が夢だった私は、第3期オーディションに合格し、‘07年に公演デビューしましたが、これまで3回の総選挙では、順位も票数も発表されない、非選抜メンバーでした」。中学の時の同級生である前田敦子がきっかけでAKB48を知ったという仲谷。彼女は自身が“非選抜”であることに、人一倍思い入れがあるという。「初めは選抜メンバーを目指してあがきました。でも去年、1位になり涙するあっちゃんを隣で見ていたとき、自分が非選抜であることを『おもしろい』と感じることができて、やりがいを見いだしたんです。選抜メンバーは、非選抜メンバーがいるからこそ生まれる存在だと気づきました」。総選挙当日、プロデューサーの秋元康からは仲谷を驚かす発言があった。「本番前、秋元先生が『仲谷の本を読んでこの思いをみんなにもってほしい』と言ったんです。4月に発売になったときも、秋元先生がメンバーみんなに本を配ってくれました」
総選挙発表が始まり、仲谷は圏外から36位に入り、ネクストガールズに選ばれた。初めてトロフィを手にした仲谷。昨年9位から4位へ大躍進をした指原莉乃からも祝福してもらったという。「本番後、舞台裏でさっしーと目が合い、『おめでとう』と言おうとした瞬間、先にさっしーから『おめでとう』と、お祝いの言葉をかけられました。私にとってこのトロフィは宝物です。今まで後ろや端のポジションになじみがありましたが、ネクストガールズとして、センターに近い場所でのミュージックビデオの撮影が楽しみです」[45]
  • 6月27日、宮本亜門演出で9、10月に上演されるミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」の主人公・ドロシー役を48グループから選び出すオーディションにて、第1次・第2次審査に合格し最終オーディションまで駒を進める。[46]
  • 7月1日、AT-Xで放送開始のアニメ「ちとせげっちゅ!!」に、桜庭ちとせ役で出演。「がんばります。原作のファンの方にも満足して頂けるように…! 仲谷、初めての元気っ子キャラクター はわわ」[47]
  • 7月2日、ドロシー役オーディションの最終審査が行われ、増田有華が主役の座を射止めた。「残念ながら仲谷はドロシーには選ばれませんでした。応援してくださった皆さんごめんなさい。そして、ありがとうございます。まだ放送されてない地域の方、申し訳ないのですが…収録の話をします。「AKBINGO!」の自分を見てちょっとやる気が見えなかったのが、応援して下さる皆さんにご心配をさせてしまったかもしれません。正直、収録(二次審査の)時はドロシーを演じることに不安しかありませんでした。でも今日、最終審査まで行かせていただいたので…できること、やれることは全部しました。最終審査まで残れたこと、自信を持っていいと、亜門さんは言ってくださいました。あたしに足りないのは、ずっと昔から(技術面などを除けば)自信だと思います。わかっていても、それでも自信が持てなかった。でもそれは、今日で変わりました。遅いかな? でも今日は変われるくらいの、素敵な場所だった。今日から自信を持って、何事にも挑んできたいと思います! ドロシーにはなれなかったけど、夢への道が閉ざされた訳ではないので!まだまだ、がんばります!! ゆかちゃん、改めて。おめでとうございます! 誰が選ばれてもいいと思ってたけど、ゆかちゃんなら絶対やり遂げてくれるから…見に行きます(笑)。そして、うめちゃん、まきこちゃん、こまりこ部長、さや姉ちゃん、こんなパワフルなメンバーと競い合えて、良かった。ありがとう! そして宮本亜門さん、仲谷を目にとめてくださってありがとうございました! 応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。うーん…すっごく悔しい!!ね! 同じ思いさせてごめんなさい。まだまだな仲谷だけど、精一杯これからもがんばります。演じること、やっぱりあたしは大好きです」[48]
  • 7月16日、―自己紹介をしよう。私、仲谷明香は、AKB48に所属する、現役のアイドルである。こんな書き出しで始まる新書「非選抜アイドル」を手に取ったのは、5月下旬のことだった。6月のAKB48の総選挙イベントを取材することになり、片っ端から資料を読み込んでいた私は、書店でその本を見つけ、たちまち引き込まれた。一人の少女が、夢を抱き、何度も挫折し、少しずつ居場所を築いていくまでが、飾らない筆致でつづられていく。一気に読み終えて本を閉じ、帯を見れば、アイドル然とした「選抜組」にはない、親しみやすい笑顔の彼女がいた。迎えた6月6日の総選挙。仲谷は、シングルCDの表題曲を歌う上位16人の「選抜メンバー」にこそ入らなかったが、見事、36位に選ばれた。「私には十分すぎる順位です。一生懸命頑張らせていただきます」と感謝の言葉を述べた。やわらかな雰囲気と、垣間見える芯の強さは、本のままだった。ファンからは「なかやん」と親しみを込めて呼ばれている仲谷。アニメ好きの少女が飛び込んだアイドルの世界、「非選抜」にとっての総選挙、そして幼い頃から抱いていた夢、声優への思いを聞いた。「私を応援してくれているファンの人だけが買ってくれると思っていたんで。こんなに売れるなんて、思っていなかったんですよ」。初の著書が5万部のヒット作になった仲谷はそう謙遜した。質問に対しては一呼吸置いて、丁寧に、自分の言葉を選んでいく。しっかりした受け答えには、修羅場をくぐり抜けてきた自信と落ち着きが感じられる。
「総選挙」はAKB48の最大のイベントだ。CDについている応募券で、ファンが贔屓のメンバーに投票する。今回は237人が「立候補」。上位16人に入れば新曲を歌える「選抜」となり、17位から64位まではそれぞれカップリング曲を歌える。一方、65位以下の「圏外」は会場で名前すら呼ばれない。09年の第1回、目立たない仲谷は当然、圏外。さすがにへこみ、しばらくは口もきけなかった。翌年の第2回も圏外。だが何かが変わった。そして11年の第3回、やっぱり圏外。その時、会場で隣に座っていたのは、前回の2位から1位に返り咲いた前田敦子だった。スポットライトを浴びる元同級生。ところが、仲谷はその状況を「こんなドラマを生み出すAKB48っておもしろいなあ」と感じていた。ただの開き直りではなかった。自分の歩んできた道に対する自信、「非選抜アイドル」としての誇りがそうさせていた。AKBのメンバーとして立派に役割を果たしつつ、声優という自らの夢を形にした。グループと個人、それぞれの状況で、自分なりの生き方を見つけてきた。「非選抜アイドル」には印象的な一節がある。「どこの世界にも、人々から選ばれる『選抜組』と、選にもれてしまった『非選抜組』とがいるのではないだろうか」。「『非選抜組』の方々のうち、もしまだそこにやりがいやおもしろさを見出せていない方がいたとするなら、その方々に向けて書いたものである」。本が出た後、「これは、いい本だよ」と言ってAKB48のメンバー全員に配った人がいた。AKB48の生みの親、プロデューサーの秋元康さんだ。そして、今年の6月の総選挙が始まる直前、武道館の控室で秋元さんは集まったメンバーに語りかけた。「何であの時、仲谷の本を配ったかわかりますか。それは、自分なりのポジションを見つけてほしいからです」。「選抜組」になるだけが人生じゃない。そんな仲谷明香さんを表す漢字は「選」。非選抜の「選」を受け入れ、自分が「選」んだ夢をかなえた。自分の居場所は自分で「選抜」すればいい。それが、なかやんの体を張ったメッセージである。[11]
  • 7月22日、「真夏の夜の朗読会」を開催。このイベントでは「朗読少女・乙葉しおり」役の声優ささきのぞみ、AKB48の仲谷明香、声優の徳井青空が出演し、生朗読などの企画や「朗読少女RADIO(仮)」の公開録音も予定している。[49]
  • 8月24日、東京ドームコンサート「AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~」初日、ラストに戸賀崎が登場し、AKB48全体の大幅な組織変更を発表。仲谷はチームKに異動することとなった。[50]
  • 11月17日、仲谷明香と中田ちさとが、映画『武蔵野線の姉妹』で映画初主演を務めた。加藤夏希とのトリプル主演で、ウェブコミックの映画化に挑む。加藤が働きもせず高級マンションでセレブ生活を謳歌する姉・緑川蘭子、通称ラン役を務める本作。仲谷はその妹でメイドカフェでご奉仕にいそしむ妹ひかる、通称パンドラ役を務め、中田は名古屋から秋葉原に進出してきたネットアイドル英由良を演じる。メガホンを取ったのは、『口裂け女 リターンズ』の山本淳一監督。加藤、仲谷、中田は、ゴシック・アンド・ロリータファッションでどのような物語を繰り広げるのか? 注目したい。[51]

2013年

  • 2月7日、東京・日本橋公会堂で開幕する舞台「鉄道員」に田名部生来、仲谷明香が出演する。田名部は、原作にはない集団就職する少女役で出演。「物凄い鉄道マニア」という父親から作品に登場する車両について教わり、浅田氏の大ファンの母親からは「やるからには本気でやりなさい!」とハッパをかけられた。浅田氏と直接会う機会もあり「本と舞台の共通点はイマジネーションを膨らませられる部分」などとアドバイスを受け「サインももらいました」と感激の面持ちだ。自身は平成生まれだが「昭和好き」を公言。「オリジナルキャラなので、大変遊びがいがある。高倉健さんが大好きで、小さい頃に母と映画も見た」と、この作品に関われる喜びを語る。一方、仲谷は主人公の駅長佐藤乙松(勝野洋)が病気で失った一人娘役。映画版では広末涼子が演じた。幻影として父の前に現れる役どころについて「“死んでる役”なのでポヤ~ッと後光がさしてるような感じでいこうかなと考えてます」。温厚な性格と「私の半分は優しさでできています」というキャッチフレーズから「菩薩(ぼさつ)系アイドル」と呼ぶファンもいるだけに、イメージしやすい様子。舞台は、2月10日まで全7公演。[52]

AKB48卒業後

2013年

  • 7月1日、アミュレートに所属。

2019年

  • 11月1日、自身の公式ブログにて、同年10月31日付でアミュレートとの所属契約を終了し、フリーで活動することを発表[53]

2020年

  • 6月22日、自身の公式ブログにて、同年6月からアニモプロデュースの所属となったことを発表[54]

2022年

  • 7月4日、自身の公式ブログにて、同年6月30日をもってアニモプロデュースを退所したことを報告[55][56]
  • 10月14日、日本テレビ「AKB48 サヨナラ毛利さん」先輩のおかげで今がある!本物のOGは誰だ、に松原夏海今井優駒谷仁美とともに出演[57]
  • 10月15日、自身のツイートにおいて、ミシェルエンターテイメントに所属することを報告[58]

交友関係

性格・趣味

  • 性格は、恥ずかしがり屋。[14]マイペース。細かい事を気にしないふりをして、気になる人。[7]
  • 長所は、「優しいところ!(笑)」。短所は、マイペースすぎる。[59]
  • 一人称は「仲谷」。
  • チャームポイントは、二の腕のもちもち。[7]3つ挙げるなら、「マイペース、もちもち、優しい(らしい)とか言ってみたり」[12]
  • 趣味は、アニメを見ること。寝ること。[7]AKB48の振りコピー。[59]
  • 視力は、0.03ぐらい。[60]
  • 口癖は、「まぁいっか~」。[61]
  • 指原莉乃によると、仲谷は衣装に向かって独り言を言う。[62]
  • 公式サイトでは身長が159cmとなっているが、実は嘘で、160cm以上ある。[63]
  • 初恋は小学1年生の時に、「そうた」君に。[7]
  • 好きな男性のタイプは、格好良すぎない人。[59]
  • 理想のデートは、家でゲームをすること。[59]
  • オフィシャルブログのタイトル「駄菓子菓子、」は、「だがし がし」ではなく「だが しかし」と読む。[64]

ギャラリー

参加曲

シングルCD選抜曲

派生ユニットシングル曲

NO NAME

アルバムCD選抜曲

出演番組

Wikipediaを参照。

脚注・出典

  1. ^ a b ミシェルエンターテイメント公式プロフィール
  2. ^ 仲谷明香(AKB48)のなかやん通信 ♪番組紹介 - IBC岩手放送
  3. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10848894876.html
  4. ^ AKB48のオールナイトニッポン』 10/09/17
  5. ^ AKBINGO!』 2010/11/17
  6. ^ AKB48 リクエストアワー セットリストベスト100 2011』DVDコメンタリー
  7. ^ a b c d e f g h i 『AKB48 VISUAL BOOK』
  8. ^ オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10550235478.html
  9. ^ オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10645867689.html
  10. ^ オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10651175687.html
  11. ^ a b c d e f g h i j k http://www.asahi.com/news/intro/TKY201207150249.html
  12. ^ a b http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10804833402.html
  13. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10853797692.html
  14. ^ a b c 『日刊スポーツ』総選挙マニフェスト
  15. ^ AKB48公式プロフィール - 2009年11月22日時点のアーカイブ
  16. ^ a b c 『週刊朝日』 2011年11月11日号
  17. ^ a b FLASH SPECIAL 2011年5月1日増刊号『まるっとAKB48スペシャル』
  18. ^ a b 『AKB48総選挙公式ガイドブック』
  19. ^ AKB歌劇団「∞・Infinity」出演メンバー&一般チケット発売日決定 - AKB48オフィシャルブログ 2009年10月5日
  20. ^ a b http://www.cyzo.com/2010/12/post_6080.html
  21. ^ リッスン?』 2010/09/29
  22. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10723460962.html
  23. ^ http://book.asahi.com/news/TKY201012030225.html
  24. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10912371066.html
  25. ^ http://natalie.mu/music/news/54071
  26. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-11075321434.html
  27. ^ http://mantan-web.jp/2011/12/14/20111214dog00m200004000c.html
  28. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-11106542698.html
  29. ^ http://www.j-cast.com/tv/2012/02/07121355.html
  30. ^ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120309-00000000-mantan-ent
  31. ^ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120402-00000031-famitsu-game
  32. ^ http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/04/11/kiji/K20120411003026310.html
  33. ^ http://www.jiji.com/jc/v4?id=201204akb48nakaya_int0001
  34. ^ 『日刊スポーツ』 2012年4月18日
  35. ^ 『AKB48グループ新聞』2012年4月号
  36. ^ http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/04/24/kiji/K20120424003108600.html
  37. ^ 仲谷明香 投稿 - Google+ 2012年4月25日 ArKaiBu Gugutas
  38. ^ http://www.j-cast.com/mono/2012/05/20128844.html?p=all
  39. ^ 仲谷明香 投稿 - Google+ 2012年5月23日 ArKaiBu Gugutas
  40. ^ http://www.sanspo.com/geino/news/20120602/akb12060211090001-n1.html
  41. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-11270821247.html
  42. ^ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120613-00000304-jisin-ent
  43. ^ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120613-00000303-jisin-ent
  44. ^ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120613-00000302-jisin-ent
  45. ^ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120613-00000301-jisin-ent
  46. ^ 『AKBINGO!』 2012年6月27日
  47. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-11263187495.html
  48. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-11292785483.html
  49. ^ http://www.girlsnews.tv/voice/56070
  50. ^ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120824-00000313-oric-ent
  51. ^ http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/cinematoday_N0045387
  52. ^ http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/10/09/kiji/K20121009004287540.html
  53. ^ お知らせ - 仲谷明香公式ブログ『続、駄菓子菓子、』 2019年11月1日
  54. ^ ご報告 - 仲谷明香公式ブログ『続、駄菓子菓子、』 - 2020年6月22日
  55. ^ ご報告 - 仲谷明香公式ブログ『続、駄菓子菓子、』 - 2022年7月4日
  56. ^ 仲谷明香 退所のお知らせ - アニモプロデュース 2022年7月1日
  57. ^ 仲谷明香(なかやさやか) ツイート - Twitter 2022年10月14日
  58. ^ 仲谷明香 ツイート - Twitter 2022年10月15日 ArKaiBu tw48
  59. ^ a b c d 『AKB48 じゃんけん大会 総集号』
  60. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10812518015.html
  61. ^ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10887064254.html
  62. ^ 『AKB48+10!』
  63. ^ オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10560912042.html
  64. ^ オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nakaya-sayaka/entry-10577087842.html

外部リンク