「大声ダイヤモンド」の版間の差分

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| 発売日 = 2008年10月22日
| 発売日 = 2008年10月22日
| レーベル = キングレコード
| レーベル = You, Be Cool!/KING RECORDS <small>(通常盤)</small><br>NEW KING RECORDS <small>(劇場盤)</small>
| 選抜人数 = 20
| 選抜人数 = 20
| 販売形態 = 通常盤/劇場盤
| 販売形態 = 通常盤/劇場盤
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| 次作 = [[10年桜]]
| 次作 = [[10年桜]]
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「'''大声ダイヤモンド'''」(おおごえダイヤモンド)は、2008年10月22日にYou,Be Cool!/KING RECORDSから発売された、[[AKB48]]の10枚目(インディーズを含めると通算12作目)のシングル。
「'''大声ダイヤモンド'''」(おおごえダイヤモンド)は、2008年10月22日にキングレコードから発売された、[[AKB48]]の10枚目(インディーズを含めると通算12作目)のシングル。


== 概要 ==
== 概要 ==
* キャッチコピーは「'''大声で叫べば、ダイヤモンドになる'''」。
* キャッチコピーは「'''大声で叫べば、ダイヤモンドになる'''」。
* 通常盤と劇場盤の計2種が同時発売され、それぞれジャケット及び収録内容が異なる。
* 通常盤と劇場盤の計2種が同時発売され、それぞれジャケット及び収録内容が異なる。
* この曲より現在のキングレコードと契約。You,Be Cool!/KING RECORDSというレーベルからリリースされている。
* 前々作「[[桜の花びらたち2008]]」でデフスターレコーズとの契約が終了して以降、配信限定の「[[Baby! Baby! Baby!]]」を除くと8ヶ月ぶりのシングルリリース。
* 前々作「[[桜の花びらたち2008]]」でデフスターレコーズとの契約が終了し、間に「[[Baby! Baby! Baby!]]」という配信限定のシングルはあるが、それを抜かすと8ヶ月ぶりのシングルリリース(AKBは通常2~3ヶ月ペースで新曲をリリースしている)。
* 本作よりキングレコードと契約。通常盤はAKB48のために新設されたレーベル「You, Be Cool!」から、劇場盤は「NEW KING RECORDS」からリリースされている。
* 売り上げ面は、デフスタレコーズ時代に比べ飛躍的にアップし、週間ランキングも過去最高位となる3位を記録した。
* 売り上げ面は、デフスタレコーズ時代に比べ飛躍的にアップし、週間ランキングも過去最高位となる3位を記録した。
=== リリースの背景 ===
{{要出典|この曲は、選抜メンバー・メンバーの心境・売上・音楽の方向性など、それまでのAKBとは大幅に変わり、転機となった曲だともされる}}。2作前の「桜の花びらたち2008」で運営側はなんとかCDの売上を伸ばそうと色々な特典を付けていたが、所属レコード会社からは違法性が高いと指摘され、さらに売上も低迷していたことから契約も解除されてしまった。またCDに握手券や特典を付けるその販売方法は、「AKB商法」とも揶揄され、非難を浴びることにもなった。そして1作前の「Baby! Baby! Baby!」は、前述の様に配信限定のシングル。
メンバー内ではこの頃、
* [[前田敦子]]「『これからどうしよう』『もうこれ以上、上には行けないのかな』って思ってる時期だったような気がします。『もうこのまま終わっちゃうんじゃないかな』って。多分それは私たちの意識が薄れてきちゃったからで…」<ref name="qj87">『QuickJapan』 Vol.87</ref>。しかし、この「大声ダイヤモンド」で、それまでの売上の3倍近いセールスを記録。3位というランキングも獲得した。前田敦子「オリコンで3位に入ったって聞いた時、AKBはまだやれるな、まだ続けられるなという気持ちはあったよ」。
* [[高橋みなみ]]「わかる。キテルとかじゃなくて、新鮮さを取り戻した感じっていうかさ。モチベーションの部分でもね」。
* 前田敦子「だって3位なんて、一生無理だと思ってたもん。特にその頃は」。
* 高橋みなみ「「スカひら」が出た時、初めて音楽番組とか出演させてもらって、これからどんどんそうなるのかな?って盛り上がっていたらさ、そこから2年間以上…世間からは遠のいて(笑)」<ref name="takamina">『たかみな』</ref>。「みんなが一瞬ね、『AKB大丈夫か…』って思った「Baby! Baby! Baby!」。だが、そこからのですよ。そこからAKBがちょっとずつ頑張り始めた。あの時があったから、今があるんです」<ref>「明日までもうちょっと。」2011年10月16日</ref>。
* [[小嶋陽菜]]「この曲きっかけに、世間の人の目に触れる機会が増えてきたのかな。反響も大きかった」<ref name="maru3">『まるっとAKB48 スペシャル3 with SKE48&NMB48&SDN48&HKT48』</ref>。
売上はこの作品だけでは留まらず、これ以後の作品では、ほぼ右肩上がりに成長を続けていく事になる。
また選抜メンバーの変更で、研究生あがりメンバーの重用や、SKEの新人がセンターに抜擢されるなど、それまで選抜だったAKBメンバーにとって、大きな心境の変化なども見られる。
* [[大島優子]]「正直、コイツはなんだ?と思ったんですね。自分もフロントメンバーから外れたので、こりゃちょっとまずいぞと。でも、ここで負けてらんないと思って、狂ったように踊ってやるぞと、火がつきましたね」。
* それまでセンターを張っていた前田敦子。「思った以上にファンの人からすごい言われたというか、比べられていたというか。それまではセンターにいるけど、でも『どうせみんな私の事なんてなんとも思ってないな』っていう気持ちでした。でもこの曲から、自分のいる場所の意味が少しずつ分かってきた気がします」<ref name="qj87"/>。
* [[秋元康]]は、「誰がって訳じゃないんですけど、(AKB内に)緩んだ空気があって。僕が羊飼いだとすれば、羊たちが散漫になった感じがしたんですよ。ここに全然違う羊が入ったら、キュッと締まるんじゃないかなと思ったんです」と松井珠理奈をセンターに置いた理由を語っている<ref name="bbk09001">『BUBKA』 2009年1月号</ref>。
{{要出典|また、音楽性の面でも変化が見られる}}。この曲の作曲者は、井上ヨシマサ。K2ndからAKBの作曲に参加し、2ndシングル「[[制服が邪魔をする]]」からは数多くのシングル曲も担当している作曲家である。
* 井上ヨシマサ「俺は最初、早くAKBを秋葉原から全国区にしたいな、みたいな事を勝手に思ってたんです。で、秋元さんから発注されたイメージをあえて裏切ったりしたんですけど、そういうのはボツるんですよ。『あの曲、カッコいいですよ』って言うと、『うん、カッコいいからダメなんだよ』って」。―井上さんが作曲した「[[RIVER]]」はかなりカッコいい曲ですよね? 井上ヨシマサ「俺はAKBに関わった最初から、ああいう曲をやろうとしてたんですよ。なんだけど、秋元さんが、『まだ早い』って止める訳ですよ。『まだいい。今のファンだけを大事にして、彼らにずっとAKBのことを大好きでいてもらえるようになるまで待て。秋葉原オンリーでいい』って。いっこうに他の動きをしなかったんですね。それが「大声ダイヤモンド」までです。で、いよいよこう、せきを切ってというか。名古屋でSKE48をつくった、レコード会社がキングレコードに変わった、じゃあいよいよ全国区でやるよって」<ref name="qj87"/>。
* ミュージシャンや音楽ジャーナリストの対談より。「「大声ダイヤモンド」からの一連の井上ヨシマサ楽曲で、ちょっと力点が変わってきた気もする」。「「大声」でレーベル移籍でしょ。あそこで音は劇的に変わりましたよね。金がかかってきたというか」(中略)「まぁ作品ごとに好き嫌いはあるにしても、「大声ダイヤモンド」以降、楽曲に力を入れ始めてるのは間違いないんじゃないですか」<ref>『BUBKA』 2011年11月号</ref>。
<!--でも秋元さんは、『あのイントロじゃヲタが盛り上がらないよ。劇場でMIXが打てないよ』とか言ってて。イントロは何十回直したかな。「大声」は、AKBの存在を全国に知らせる最初の曲なんだけど、同時に、『秋葉原でずっとこういうのをやってましたよ!』っていうのを見せたかったんでしょうね-->


== 主な記録 ==
== 主な記録 ==
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| タイアップ = テレビ東京系「[[wikipedia:メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜|メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜]]」エンディングテーマ<br>TBS系「[[wikipedia:アッコにおまかせ!|アッコにおまかせ!]]」エンディングテーマ<br>テレビ東京系「[[週刊AKB]]」オープニングテーマ
| タイアップ = テレビ東京系「[[wikipedia:メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜|メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜]]」エンディングテーマ<br>TBS系「[[wikipedia:アッコにおまかせ!|アッコにおまかせ!]]」エンディングテーマ<br>テレビ東京系「[[週刊AKB]]」オープニングテーマ
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* すべてのTypeに収録。
* 通常盤、劇場盤の両方に収録。さらに通常盤には「team A ver.」「team B ver.」、劇場盤には「team K ver.」「研究生 ver.」「SKE48 ver.」が収録されている。
* 初選抜は[[北原里英]]、[[指原莉乃]]、[[松井珠理奈]]、[[宮崎美穂]]の4名。松井珠理奈はSKE48から初の選出で並びにセンターに抜擢された。前作の選抜メンバーから[[梅田彩佳]]、[[大堀恵]]、[[菊地あやか]]、[[中西里菜]]が今作の選抜メンバーから外れた。
* 初選抜は[[北原里英]]、[[指原莉乃]]、[[松井珠理奈]]、[[宮崎美穂]]の4名。松井珠理奈はSKE48から初の選出で並びにセンターに抜擢された。前作の選抜メンバーから[[梅田彩佳]]、[[大堀恵]]、[[菊地あやか]]、[[中西里菜]]が今作の選抜メンバーから外れた。
* 題字は、[[チームK]]の[[小野恵令奈]]が描いたもの。
* 題字は、[[チームK]]の[[小野恵令奈]]が描いたもの。
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* SKE48チームS:[[松井珠理奈]](初)
* SKE48チームS:[[松井珠理奈]](初)


'''大声ダイヤモンド(team A ver.)選抜メンバー'''
'''大声ダイヤモンド(team A ver.)歌唱メンバー'''
* 通常盤に収録。
* チームA:[[板野友美]]・[[大江朝美]]・[[大島麻衣]]・[[川崎希]]・[[北原里英]]・[[小嶋陽菜]]・[[駒谷仁美]]・[[佐藤亜美菜]]・[[佐藤由加理]]・[[篠田麻里子]]・[[高橋みなみ]]・[[戸島花]]・[[中西里菜]]・[[成田梨紗]]・[[藤江れいな]]・[[前田敦子]]・[[峯岸みなみ]]・[[宮崎美穂]]
* チームA:板野友美・大江朝美・大島麻衣・川崎希・北原里英・小嶋陽菜・駒谷仁美・佐藤亜美菜・佐藤由加理・篠田麻里子・高橋みなみ・戸島花・中西里菜・成田梨紗・藤江れいな・前田敦子・峯岸みなみ・宮崎美穂


'''大声ダイヤモンド(team K ver.)選抜メンバー'''
'''大声ダイヤモンド(team K ver.)歌唱メンバー'''
* 劇場盤に収録。
* チームK:[[秋元才加]]・[[梅田彩佳]]・[[大島優子]]・[[大堀恵]]・[[奥真奈美]]・[[小野恵令奈]]・[[河西智美]]・[[倉持明日香]]・[[小林香菜]]・[[佐藤夏希]]・[[成瀬理沙]]・[[野呂佳代]]・[[早野薫]]・[[増田有華]]・[[松原夏海]]・[[宮澤佐江]]
* チームK:秋元才加・[[梅田彩佳]]・大島優子・[[大堀恵]]・[[奥真奈美]]・小野恵令奈・河西智美・[[倉持明日香]]・[[小林香菜]]・[[佐藤夏希]]・[[成瀬理沙]]・[[野呂佳代]]・[[早野薫]]・[[増田有華]]・[[松原夏海]]・宮澤佐江


'''大声ダイヤモンド(team B ver.)選抜メンバー'''
'''大声ダイヤモンド(team B ver.)歌唱メンバー'''
* 通常盤に収録。
* チームB:[[井上奈瑠]]・[[浦野一美]]・[[多田愛佳]]・[[柏木由紀]]・[[片山陽加]]・[[佐伯美香]]・[[早乙女美樹]]・[[指原莉乃]]・[[田名部生来]]・[[仲川遥香]]・[[仲谷明香]]・[[仁藤萌乃]]・[[野口玲菜]]・[[平嶋夏海]]・[[松岡由紀]]・[[米沢瑠美]]・[[渡辺麻友]]
* チームB:[[井上奈瑠]]・[[浦野一美]]・[[多田愛佳]]・柏木由紀・[[片山陽加]]・[[佐伯美香]]・[[早乙女美樹]]・指原莉乃・[[田名部生来]]・[[仲川遥香]]・[[仲谷明香]]・[[仁藤萌乃]]・[[野口玲菜]]・[[平嶋夏海]]・[[松岡由紀]]・[[米沢瑠美]]・渡辺麻友


'''大声ダイヤモンド(研究生 ver.)選抜メンバー'''
'''大声ダイヤモンド(研究生 ver.)歌唱メンバー'''
* 劇場盤に収録。
* 研究生:[[有馬優茄]]・[[石田晴香]]・[[内田眞由美]]・[[瓜屋茜]]・[[大家志津香]]・[[小原春香]]・[[鈴木菜絵]]・[[高城亜樹]]・[[近野莉菜]]・[[冨田麻友]]・[[中田ちさと]]・[[中塚智実]]・[[野中美郷]]・[[畑山亜梨紗]]・[[藤本紗羅]]・[[村中聡美]]
* 研究生:有馬優茄・[[石田晴香]]・[[内田眞由美]]・瓜屋茜・[[大家志津香]]・[[小原春香]]・鈴木菜絵・[[高城亜樹]]・[[近野莉菜]]・冨田麻友・[[中田ちさと]]・[[中塚智実]]・[[野中美郷]]・畑山亜梨紗・[[藤本紗羅]]・村中聡美


'''大声ダイヤモンド(SKE48 ver.)選抜メンバー'''
'''大声ダイヤモンド(SKE48 ver.)歌唱メンバー'''
* 劇場盤に収録。
* SKE48:[[稲垣ほなみ]]・[[大矢真那]]・[[尾関きはる]]・[[小野晴香]]・[[桑原みずき]]・[[佐藤聖羅]]・[[佐藤実絵子]]・[[柴木愛子]]・[[新海里奈]]・[[鈴木きらら]]・[[高井つき奈]]・[[高田志織]]・[[出口陽]]・[[中西優香]]・[[平田璃香子]]・[[平松可奈子]]・[[前川愛佳]]・[[松井珠理奈]]・[[松井玲奈]]・[[松下唯]]・[[森紗雪]]・[[山下もえ]]
* SKE48:稲垣ほなみ・[[大矢真那]]・尾関きはる・[[小野晴香]]・[[桑原みずき]]・[[佐藤聖羅]]・[[佐藤実絵子]]・柴木愛子・[[新海里奈]]・鈴木きらら・[[高井つき奈]]・[[高田志織]]・[[出口陽]]・[[中西優香]]・[[平田璃香子]]・[[平松可奈子]]・前川愛佳・松井珠理奈・[[松井玲奈]]・[[松下唯]]・[[森紗雪]]・山下もえ
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==== 転機 ====
* この曲は、選抜メンバー・メンバーの心境・売上・音楽の方向性など、それまでのAKBとは大幅に変わり、転機となった曲だともされる。2作前の「桜の花びらたち2008」で運営側はなんとかCDの売上を伸ばそうと色々な特典を付けていたが、所属レコード会社からは違法性が高いと指摘され、さらに売上も低迷していたことから契約も解除されてしまった。またCDに握手券や特典を付けるその販売方法は、「AKB商法」とも揶揄され、非難を浴びることにもなった。そして1作前の「Baby! Baby! Baby!」は、前述の様に配信限定のシングル。メンバー内ではこの頃、
: [[前田敦子]]「『これからどうしよう』『もうこれ以上、上には行けないのかな』って思ってる時期だったような気がします。『もうこのまま終わっちゃうんじゃないかな』って。多分それは私たちの意識が薄れてきちゃったからで…」<ref name="qj87">『QuickJapan』 Vol.87</ref>。しかし、この「大声ダイヤモンド」で、それまでの売上の3倍近いセールスを記録。3位というランキングも獲得した。前田敦子「オリコンで3位に入ったって聞いた時、AKBはまだやれるな、まだ続けられるなという気持ちはあったよ」。[[高橋みなみ]]「わかる。キテルとかじゃなくて、新鮮さを取り戻した感じっていうかさ。モチベーションの部分でもね」。前田敦子「だって3位なんて、一生無理だと思ってたもん。特にその頃は」。高橋みなみ「「スカひら」が出た時、初めて音楽番組とか出演させてもらって、これからどんどんそうなるのかな?って盛り上がっていたらさ、そこから2年間以上…世間からは遠のいて(笑)」<ref name="takamina">『たかみな』</ref>。「みんなが一瞬ね、『AKB大丈夫か…』って思った「Baby! Baby! Baby!」。だが、そこからのですよ。そこからAKBがちょっとずつ頑張り始めた。あの時があったから、今があるんです」<ref>「明日までもうちょっと。」2011年10月16日</ref>。[[小嶋陽菜]]「この曲きっかけに、世間の人の目に触れる機会が増えてきたのかな。反響も大きかった」<ref name="maru3">『まるっとAKB48 スペシャル3 with SKE48&NMB48&SDN48&HKT48』</ref>。売上はこの作品だけでは留まらず、これ以後の作品では、ほぼ右肩上がりに成長を続けていく事になる。
: また選抜メンバーの変更で、研究生あがりメンバーの重用や、SKEの新人がセンターに抜擢されるなど、それまで選抜だったAKBメンバーにとって、大きな心境の変化なども見られる。[[大島優子]]「正直、コイツはなんだ?と思ったんですね。自分もフロントメンバーから外れたので、こりゃちょっとまずいぞと。でも、ここで負けてらんないと思って、狂ったように踊ってやるぞと、火がつきましたね」。それまでセンターを張っていた前田敦子。「思った以上にファンの人からすごい言われたというか、比べられていたというか。それまではセンターにいるけど、でも『どうせみんな私の事なんてなんとも思ってないな』っていう気持ちでした。でもこの曲から、自分のいる場所の意味が少しずつ分かってきた気がします」<ref name="qj87"/>。[[秋元康]]は、「誰がって訳じゃないんですけど、(AKB内に)緩んだ空気があって。僕が羊飼いだとすれば、羊たちが散漫になった感じがしたんですよ。ここに全然違う羊が入ったら、キュッと締まるんじゃないかなと思ったんです」と松井珠理奈をセンターに置いた理由を語っている<ref name="bbk09001">『BUBKA』 2009年1月号</ref>。
: また、音楽性の面でも変化が見られる。この曲の作曲者は、井上ヨシマサ。K2ndからAKBの作曲に参加し、2ndシングル「[[制服が邪魔をする]]」からは数多くのシングル曲も担当している作曲家である。
: 井上ヨシマサ「俺は最初、早くAKBを秋葉原から全国区にしたいな、みたいな事を勝手に思ってたんです。で、秋元さんから発注されたイメージをあえて裏切ったりしたんですけど、そういうのはボツるんですよ。『あの曲、カッコいいですよ』って言うと、『うん、カッコいいからダメなんだよ』って」。―井上さんが作曲した「[[RIVER]]」はかなりカッコいい曲ですよね? 井上ヨシマサ「俺はAKBに関わった最初から、ああいう曲をやろうとしてたんですよ。なんだけど、秋元さんが、『まだ早い』って止める訳ですよ。『まだいい。今のファンだけを大事にして、彼らにずっとAKBのことを大好きでいてもらえるようになるまで待て。秋葉原オンリーでいい』って。いっこうに他の動きをしなかったんですね。それが「大声ダイヤモンド」までです。で、いよいよこう、せきを切ってというか。名古屋でSKE48をつくった、レコード会社がキングレコードに変わった、じゃあいよいよ全国区でやるよって」<ref name="qj87"/>。
: ミュージシャンや音楽ジャーナリストの対談より。「「大声ダイヤモンド」からの一連の井上ヨシマサ楽曲で、ちょっと力点が変わってきた気もする」。「「大声」でレーベル移籍でしょ。あそこで音は劇的に変わりましたよね。金がかかってきたというか」(中略)「まぁ作品ごとに好き嫌いはあるにしても、「大声ダイヤモンド」以降、楽曲に力を入れ始めてるのは間違いないんじゃないですか」<ref>『BUBKA』 2011年11月号</ref>。
<!--//でも秋元さんは、『あのイントロじゃヲタが盛り上がらないよ。劇場でMIXが打てないよ』とか言ってて。イントロは何十回直したかな。「大声」は、AKBの存在を全国に知らせる最初の曲なんだけど、同時に、『秋葉原でずっとこういうのをやってましたよ!』っていうのを見せたかったんでしょうね-->


=== 109(マルキュー) ===
=== 109(マルキュー) ===
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* すべてのTypeに収録。
* 通常盤、劇場盤の両方に収録。
* 当時の[[チームA]]全員で歌唱。


'''選抜メンバー'''
'''歌唱メンバー'''
* チームA:板野友美、[[大江朝美]]、大島麻衣、川崎希、北原里英、小嶋陽菜、[[駒谷仁美]]、[[佐藤亜美菜]]、佐藤由加理、篠田麻里子、高橋みなみ、[[戸島花]]、[[中西里菜]]、[[成田梨紗]]、[[藤江れいな]]、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
* チームA:[[板野友美]]、[[大江朝美]]、[[大島麻衣]]、[[川崎希]]、[[北原里英]]、[[小嶋陽菜]]、[[駒谷仁美]]、[[佐藤亜美菜]]、[[佐藤由加理]]、[[篠田麻里子]]、[[高橋みなみ]]、[[戸島花]]、[[中西里菜]]、[[成田梨紗]]、[[藤江れいな]]、[[前田敦子]]、[[峯岸みなみ]]、[[宮崎美穂]]
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2015年10月17日 (土) 19:03時点における版

AKB48 10thシングル
大声ダイヤモンド
ファイル:大声ダイヤモンド.jpg
発売日

2008年10月22日

レーベル

You, Be Cool!/KING RECORDS (通常盤)
NEW KING RECORDS (劇場盤)

選抜人数

20

販売形態

通常盤/劇場盤

AKB48 の シングル
9th 10th 11th
Baby! Baby! Baby! 大声ダイヤモンド 10年桜

大声ダイヤモンド」(おおごえダイヤモンド)は、2008年10月22日にキングレコードから発売された、AKB48の10枚目(インディーズを含めると通算12作目)のシングル。

概要

  • キャッチコピーは「大声で叫べば、ダイヤモンドになる」。
  • 通常盤と劇場盤の計2種が同時発売され、それぞれジャケット及び収録内容が異なる。
  • 前々作「桜の花びらたち2008」でデフスターレコーズとの契約が終了して以降、配信限定の「Baby! Baby! Baby!」を除くと8ヶ月ぶりのシングルリリース。
  • 本作よりキングレコードと契約。通常盤はAKB48のために新設されたレーベル「You, Be Cool!」から、劇場盤は「NEW KING RECORDS」からリリースされている。
  • 売り上げ面は、デフスタレコーズ時代に比べ飛躍的にアップし、週間ランキングも過去最高位となる3位を記録した。

リリースの背景

この曲は、選抜メンバー・メンバーの心境・売上・音楽の方向性など、それまでのAKBとは大幅に変わり、転機となった曲だともされる[要出典]。2作前の「桜の花びらたち2008」で運営側はなんとかCDの売上を伸ばそうと色々な特典を付けていたが、所属レコード会社からは違法性が高いと指摘され、さらに売上も低迷していたことから契約も解除されてしまった。またCDに握手券や特典を付けるその販売方法は、「AKB商法」とも揶揄され、非難を浴びることにもなった。そして1作前の「Baby! Baby! Baby!」は、前述の様に配信限定のシングル。

メンバー内ではこの頃、

  • 前田敦子「『これからどうしよう』『もうこれ以上、上には行けないのかな』って思ってる時期だったような気がします。『もうこのまま終わっちゃうんじゃないかな』って。多分それは私たちの意識が薄れてきちゃったからで…」[1]。しかし、この「大声ダイヤモンド」で、それまでの売上の3倍近いセールスを記録。3位というランキングも獲得した。前田敦子「オリコンで3位に入ったって聞いた時、AKBはまだやれるな、まだ続けられるなという気持ちはあったよ」。
  • 高橋みなみ「わかる。キテルとかじゃなくて、新鮮さを取り戻した感じっていうかさ。モチベーションの部分でもね」。
  • 前田敦子「だって3位なんて、一生無理だと思ってたもん。特にその頃は」。
  • 高橋みなみ「「スカひら」が出た時、初めて音楽番組とか出演させてもらって、これからどんどんそうなるのかな?って盛り上がっていたらさ、そこから2年間以上…世間からは遠のいて(笑)」[2]。「みんなが一瞬ね、『AKB大丈夫か…』って思った「Baby! Baby! Baby!」。だが、そこからのですよ。そこからAKBがちょっとずつ頑張り始めた。あの時があったから、今があるんです」[3]
  • 小嶋陽菜「この曲きっかけに、世間の人の目に触れる機会が増えてきたのかな。反響も大きかった」[4]

売上はこの作品だけでは留まらず、これ以後の作品では、ほぼ右肩上がりに成長を続けていく事になる。

また選抜メンバーの変更で、研究生あがりメンバーの重用や、SKEの新人がセンターに抜擢されるなど、それまで選抜だったAKBメンバーにとって、大きな心境の変化なども見られる。

  • 大島優子「正直、コイツはなんだ?と思ったんですね。自分もフロントメンバーから外れたので、こりゃちょっとまずいぞと。でも、ここで負けてらんないと思って、狂ったように踊ってやるぞと、火がつきましたね」。
  • それまでセンターを張っていた前田敦子。「思った以上にファンの人からすごい言われたというか、比べられていたというか。それまではセンターにいるけど、でも『どうせみんな私の事なんてなんとも思ってないな』っていう気持ちでした。でもこの曲から、自分のいる場所の意味が少しずつ分かってきた気がします」[1]
  • 秋元康は、「誰がって訳じゃないんですけど、(AKB内に)緩んだ空気があって。僕が羊飼いだとすれば、羊たちが散漫になった感じがしたんですよ。ここに全然違う羊が入ったら、キュッと締まるんじゃないかなと思ったんです」と松井珠理奈をセンターに置いた理由を語っている[5]

また、音楽性の面でも変化が見られる[要出典]。この曲の作曲者は、井上ヨシマサ。K2ndからAKBの作曲に参加し、2ndシングル「制服が邪魔をする」からは数多くのシングル曲も担当している作曲家である。

  • 井上ヨシマサ「俺は最初、早くAKBを秋葉原から全国区にしたいな、みたいな事を勝手に思ってたんです。で、秋元さんから発注されたイメージをあえて裏切ったりしたんですけど、そういうのはボツるんですよ。『あの曲、カッコいいですよ』って言うと、『うん、カッコいいからダメなんだよ』って」。―井上さんが作曲した「RIVER」はかなりカッコいい曲ですよね? 井上ヨシマサ「俺はAKBに関わった最初から、ああいう曲をやろうとしてたんですよ。なんだけど、秋元さんが、『まだ早い』って止める訳ですよ。『まだいい。今のファンだけを大事にして、彼らにずっとAKBのことを大好きでいてもらえるようになるまで待て。秋葉原オンリーでいい』って。いっこうに他の動きをしなかったんですね。それが「大声ダイヤモンド」までです。で、いよいよこう、せきを切ってというか。名古屋でSKE48をつくった、レコード会社がキングレコードに変わった、じゃあいよいよ全国区でやるよって」[1]
  • ミュージシャンや音楽ジャーナリストの対談より。「「大声ダイヤモンド」からの一連の井上ヨシマサ楽曲で、ちょっと力点が変わってきた気もする」。「「大声」でレーベル移籍でしょ。あそこで音は劇的に変わりましたよね。金がかかってきたというか」(中略)「まぁ作品ごとに好き嫌いはあるにしても、「大声ダイヤモンド」以降、楽曲に力を入れ始めてるのは間違いないんじゃないですか」[6]

主な記録

  • オリコン週間ランキング第3位(2008年11月3日付)[7]
  • オリコン月間ランキング2008年10月第7位。
  • オリコン年間ランキング2008年第109位。

収録曲

※所属チームは発売時点のもの。

大声ダイヤモンド

大声ダイヤモンド
AKB48
作詞

秋元康

作曲・編曲

井上ヨシマサ

MV監督

タイアップ

テレビ東京系「メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜」エンディングテーマ
TBS系「アッコにおまかせ!」エンディングテーマ
テレビ東京系「週刊AKB」オープニングテーマ

  • 通常盤、劇場盤の両方に収録。さらに通常盤には「team A ver.」「team B ver.」、劇場盤には「team K ver.」「研究生 ver.」「SKE48 ver.」が収録されている。
  • 初選抜は北原里英指原莉乃松井珠理奈宮崎美穂の4名。松井珠理奈はSKE48から初の選出で並びにセンターに抜擢された。前作の選抜メンバーから梅田彩佳大堀恵菊地あやか中西里菜が今作の選抜メンバーから外れた。
  • 題字は、チームK小野恵令奈が描いたもの。
  • MVの監督は「桜の花びらたち2008」以来となる高橋栄樹。内容はショートドラマ仕立てで、設定は「松岡女子高等学校」の文化祭。MVには、研究生含むAKB48のメンバー69人が出演している。

選抜メンバー(センター:前田敦子、松井珠理奈。かっこ内は選抜回数)

大声ダイヤモンド(team A ver.)歌唱メンバー

大声ダイヤモンド(team K ver.)歌唱メンバー

大声ダイヤモンド(team B ver.)歌唱メンバー

大声ダイヤモンド(研究生 ver.)歌唱メンバー

大声ダイヤモンド(SKE48 ver.)歌唱メンバー

109(マルキュー)

109(マルキュー)
AKB48
作詞

秋元康

作曲

伊藤心太郎

編曲

野中"まさ"雄一

  • 通常盤、劇場盤の両方に収録。
  • 当時のチームA全員で歌唱。

歌唱メンバー

収録内容

通常盤

CD [16:21]

  1. 大声ダイヤモンド [4:09]
  2. 109(マルキュー) [3:57]
  3. 大声ダイヤモンド(team A ver.) [4:08]
  4. 大声ダイヤモンド(team B ver.) [4:07]

DVD

  1. 大声ダイヤモンド Music Video
  2. Making of 「大声ダイヤモンド」

特典

  • 握手会参加券(福岡・大阪・愛知・新宿)およびアナザージャケット1種封入(全19種類、松井を除く選抜メンバー)

劇場盤

CD

  1. 大声ダイヤモンド [4:09]
  2. 109(マルキュー) [3:57]
  3. 大声ダイヤモンド(team K ver.)
  4. 大声ダイヤモンド(研究生 ver.)
  5. 大声ダイヤモンド(SKE48 ver.)

DVD

  1. 大声ダイヤモンド Music Video
  2. 告白映像
  3. SKE48の軌跡

特典

  • 劇場握手会参加券(AKB48劇場・SUNSHINE STUDIO)
  • 生写真1枚(全90種、チームA・K・B・研究生・SKE48)

注釈


出典

  1. ^ a b c 『QuickJapan』 Vol.87
  2. ^ 『たかみな』
  3. ^ 「明日までもうちょっと。」2011年10月16日
  4. ^ 『まるっとAKB48 スペシャル3 with SKE48&NMB48&SDN48&HKT48』
  5. ^ 『BUBKA』 2009年1月号
  6. ^ 『BUBKA』 2011年11月号
  7. ^ 週間 CDシングルランキング2008年11月3日付 - ORICON STYLE 2008年11月3日

外部リンク