Beginner
「Beginner」(ビギナー)は、2010年10月27日にYou,Be Cool!/KING RECORDSから発売された、AKB48の18枚目(インディーズを含めると通算20作目)のシングル。
Beginner | |
---|---|
概要
- 2種類の通常盤と劇場盤が発売。それぞれジャケットおよび収録内容が異なる。
- 総選挙での選抜メンバーが解散し、再び秋元がメンバーを選出。初選抜は無し。
- 16名と減ったためか、宮崎美穂が初めての選抜落ち。指原莉乃と松井玲奈は前作でも選抜入りしているが、それは総選挙(ファンによって選ばれた)での選抜入り。運営に選ばれての選抜入りは12th『涙サプライズ!』以来、6作ぶりの選抜復帰。
- カップリング曲は、アンダーガールズの『僕だけのvalue』。
- 通常盤【type-A】の3曲目は、チームピグ指名戦で選ばれたチームピグ「MINT」の『君について』。
- 通常盤【type-B】の3曲目は、ボーカル&ダンスユニットDIVAの『泣ける場所』。
ミュージックビデオについて
- 監督は、映画『告白』『嫌われ松子の一生』『パコと魔法の絵本』など、日本を代表する映画監督・中島哲也が担当。テーマは「血の通っていないキャラクター達がどうやって人間として再生してゆくのか?」。PVは、19thシングルの選抜メンバーを決める「じゃんけん大会」にて初公開されたが、その過激な内容から物議を醸す事となった。
- PVは3つのパートで構成され、ダンス、プレイヤー、ゲームという舞台がある。ダンスパートは選抜メンバー16名。プレイヤーパートには、7人が登場する。実際にゲームをするのは6人で、高橋みなみのみプレイヤーではなく、他の6人が接続するハブ(ネットワークの中継装置)になっている。ゲームでは、仮想のCG敵と戦うというものだが、まず最初に篠田麻里子が頭を潰されてしまいゲームオーバー。次に敵に囲まれてしまった渡辺麻友が腹部を串刺しにされ、小嶋陽菜にいたっては顔を上下真っ二つにされてしまう。大島優子は敵に腹を貫かれ、青色の血を口から吹き出す。もちろんゲーム内のキャラクターとしての話で、プレイヤーには何もなかったが、やがてゲーム内のキャラクターとプレイヤーがリンクし始める。キャラクターの前田敦子が敵に押さえつけられ右手を串刺しにされると、プレイヤーの前田も右手に痛みを感じ、思わずコントローラーを落とす。そしてそこにはプレイヤーの赤い血が滴り落ちる。大島は、自分の目の前の敵ではなく、前田を押さえつけている敵を攻撃。前田が助かったのを見て微笑んだ様な表情を見せた瞬間、敵に叩き潰され死亡。プレイヤーの前田が立ち上がり、高橋と繋がっていた首のプラグが外れると、まるで痛みがすべてフィードバックしたかの様に絶叫。このシーンでは音楽が止まり、前田の咆哮のみが15秒ほど何度も響き渡る。前田のゲームキャラは腕が壁に打ち付けられて動けない為、自ら腕を引きちぎる様に切断、千切れた右腕を武器へと変え、再び敵へ立ち向かって行く。そして松井珠理奈と共に2人で敵を倒す。ゲームをしていたプレイヤーの6人は、高橋との接続を切断しコントローラーを捨てると、高橋はみんなから離れるように一人で歩き始める。だがメンバーに腕を掴まれて引き留められると、そのまま抱きしめられ、その瞬間に別のメンバーが高橋のプラグを引き抜かれて、ゲームは終了する。
- 衝撃的なストーリー展開を見せるが、だがその仮想の痛みを現実でも感じることで、“生”の意味を問うという内容。これはゲームに没入し過ぎて、「仮想」と「現実」を区別できない若者が増え、残酷な事件が多発している事に対する、監督からの非常にメッセージ性の強い内容。この「オリジナル版(ゲームVer)」は 19thシングルの選抜メンバーを決める「じゃんけん大会」にて初公開され、その様な意図が込められたPVであると説明はあったが、仮想ゲーム内とはいえ、やはりメンバーが次々に殺されていくという内容にショックを受けるファンもいた。野外ライブ「東京 秋祭り」でも再公開されたが、やはり反響の大きさを考慮し、DVDへの収録は中止にすると発表された。これはキングレコード側が強く反対したもので、 DVDにはゲーム部分をカットし、ダンスパート部分とメイキング映像を監督自ら再編集した「DVDバージョン」が収められる事になった。[1]
- 歌番組などで『Beginner』のPVがテレビ放映される時などもこの「DVDバージョン」が使用される。オリジナル版はテレビ放映もされず、レコチョクにてCD発売日に515円で有料配信される。秋元康はオリジナル版のPVについて「素晴らしい作品ができたと思いました」としているが、誤解を招いたり不快に思われることを避けるため「キングレコードの判断に従いました」としている。[2]
センターについて
- センターは7人が担当するというAKB初の変則型。メンバーは、大島、篠田、珠理奈・渡辺、前田、板野、高橋の7人。珠理奈・渡辺はダブルセンターなので、全部で6パターンのフォーメーションがある。
- 通常版付属のDVDには6バージョンがそれぞれ3つずつ収録されている。ちなみに『AKBINGO!』で放送されたのは、この特典映像を一つのPVとして編集した特別版で、上記の「オリジナル版」「再編集版」とも異なる。
- 全てのフォーメーションは一番最初は高橋みなみがセンター(起点)となり、高橋の指示でそれぞれのフォーメーションへと移行する。歌番組やライブでは、誰がセンターを務めるか(どのフォーメーションを使用するか)はその都度異なる。[3]
- ちなみにこれまでに披露されたセンターは、ライブ『東京 秋祭り』で松井珠理奈・渡辺麻友ver。テレビ『AKBINGO!』は板野友美ver。『MUSIC STATION』『MUSIC JAPAN』は前田敦子ver。『ハッピーMusic』は大島優子ver。『MUSIC FAIR』は篠田麻里子ver。『COUNT DOWN TV』は高橋みなみver。発売前後一通り披露し終わった後に同曲を披露する場合は、前田verが使用される事が多い。
主な記録
- オリコン週間ランキング第1位(5作連続)。
- オリコン年間(2010年)ランキング第1位。AKB48初の年間1位獲得。
- 初回出荷枚数は103万枚。[4]自己最高記録を再び大きく更新した。これまでSPEED「ALL MY TRUE LOVE」(1998年10月発売)が記録していた初週売上60.1万枚を12年ぶりに更新し、女性グループ歴代最高記録を樹立。女性アーティストとしてはソロを含めても、宇多田ヒカル「Addicted To You」(1999年11月発売)の106.8万枚、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」(1997年2月発売)の82.8万枚に次ぐ、歴代3番目の初週売上。CD全盛期だった90年代後半のトップクラスの作品と肩を並べるハイレベルな売上で、今世紀では、宇多田の「Can You Keep A Secret?」(2001年2月発売)の78.4万枚を上回る最高記録となった。3作連続での初週売上50万枚突破は、これまでの最高記録だった宇多田と浜崎あゆみの2作連続を塗り替え、女性アーティスト初の快挙も達成した。[5]
- 同曲は発売3日で2010年の年間シングルランキング1位にも躍り出ている。[5]
- レコチョクにて配信されたオリジナル版PVは、16万ダウンロードを突破。
- 日本レコード協会が、ミリオン(100万枚突破)に認定。シングルのミリオンは、2007年8月の秋川雅史「千の風になって」以来、3年2カ月ぶり。[6]リリース13週目で、販売枚数も100万枚を突破。女性アーティストによるミリオンは、03年3月の中島みゆき「地上の星」以来7年10カ月ぶり。女性グループでは00年2月のモーニング娘の「恋のダンスサイト」以来、10年11カ月ぶりとなる。秋元康にとっては、藤谷美和子・大内義昭の「愛が生まれた日」以来、16年半ぶり、通算4曲目。[7]
- 第52回「日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。[8]
- 第25回「日本ゴールドディスク大賞」シングル・オブ・ザ・イヤー受賞。[9]
選抜メンバー
Beginner
- チームA
- チームK
- チームB
- SKE48
僕だけのvalue
- アンダーガールズ名義(22名)
- チームA
- チームK
- チームB
- SKE48 チームS
- SKE48 チームKII
君について
- MINT名義
- チームA
- チームK
- チームB
泣ける場所
- DIVA名義(17名)
- チームA
- チームK
- チームB
- SKE48 チームS
収録曲
初回完全限定生産盤A
- 1. Beginner
- 2. 僕だけのvalue
- 3. 君について
- 4. Beginner(off vocal ver.)
- 5. 僕だけのvalue(off vocal ver.)
- 6. 君について(off vocal ver.)
- DVD
- 1. 「Beginner」Music Clip
- 2. 「僕だけのvalue」Music Clip
- 3. 「君について」Music Clip
- 4. 「Beginner」フォーメーション映像(大島優子センターver.)
- 5. 「Beginner」フォーメーション映像(篠田麻里子センターver.)
- 6. 「Beginner」フォーメーション映像(松井珠理奈・渡辺麻友センターver.)
- 特典(初回プレス分のみ)
全国握手会イベント powered by ネ申テレビ 参加券(初回完全限定生産盤のみ) AKB48 リクエストアワーセットリストベスト100 2011楽曲投票シリアルナンバー
通常盤A
- 1. Beginner
- 2. 僕だけのvalue
- 3. 君について
- 4. Beginner(off vocal ver.)
- 5. 僕だけのvalue(off vocal ver.)
- 6. 君について(off vocal ver.)
- DVD
- 1. 「Beginner」Music Clip
- 2. 「僕だけのvalue」Music Clip
- 3. 「君について」Music Clip
- 4. 「Beginner」フォーメーション映像(大島優子センターver.)
- 5. 「Beginner」フォーメーション映像(篠田麻里子センターver.)
- 6. 「Beginner」フォーメーション映像(松井珠理奈・渡辺麻友センターver.)
初回完全限定生産盤B
- 1. Beginner
- 2. 僕だけのvalue
- 3. 泣ける場所
- 4. Beginner(off vocal ver.)
- 5. 僕だけのvalue(off vocal ver.)
- 6. 泣ける場所(off vocal ver.)
- DVD
- 1. 「Beginner」Music Clip
- 2. 「僕だけのvalue」Music Clip
- 3. 「泣ける場所」Music Clip
- 4. 「Beginner」フォーメーション映像(前田敦子センターver.)
- 5. 「Beginner」フォーメーション映像(板野友美センターver.)
- 6. 「Beginner」フォーメーション映像(高橋みなみセンターver.)
- 特典(初回プレス分のみ)
全国握手会イベント powered by ネ申テレビ 参加券(初回完全限定生産盤のみ) AKB48 リクエストアワーセットリストベスト100 2011楽曲投票シリアルナンバー
通常盤B
- 1. Beginner
- 2. 僕だけのvalue
- 3. 泣ける場所
- 4. Beginner(off vocal ver.)
- 5. 僕だけのvalue(off vocal ver.)
- 6. 泣ける場所(off vocal ver.)
- DVD
- 1. 「Beginner」Music Clip
- 2. 「僕だけのvalue」Music Clip
- 3. 「泣ける場所」Music Clip
- 4. 「Beginner」フォーメーション映像(前田敦子センターver.)
- 5. 「Beginner」フォーメーション映像(板野友美センターver.)
- 6. 「Beginner」フォーメーション映像(高橋みなみセンターver.)
劇場盤
- 1. Beginner
- 2. 僕だけのvalue
- 3. 君について
- 4. 泣ける場所
- 特典
劇場盤発売記念大握手会参加券 メンバー個別生写真1枚
脚注・出典
- ^ キングレコード「Beginner」MUSIC CLIPに関するお知らせ
- ^ スポニチ http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2010/10/18/01.html]
- ^ http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100926-683203.html
- ^ http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101026-OHT1T00023.htm
- ^ a b http://listen.jp/store/musicnews_31189.htm
- ^ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101110-00000015-mantan-ent
- ^ http://www.cinemacafe.net/news/cgi/release/2011/01/9883/
- ^ http://natalie.mu/music/news/40908
- ^ http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/01/05/0003718166.shtml