「選抜総選挙」の版間の差分

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「'''選抜総選挙'''」(せんばつそうせんきょ)は、シングル曲の選抜メンバーを、ファン投票により決定するイベント。[[AKB48]]では2009年から年1回行われており、2014年には[[JKT48]]、[[SNH48]]でも行われる。詳細についてはそれぞれの項目を参照。
「'''選抜総選挙'''」(せんばつそうせんきょ)は、シングル曲の選抜メンバーをファン投票により決定するイベント。[[AKB48]]では2009年から年1回行われており、2014年には[[JKT48]]、[[SNH48]]でも行われる。詳細についてはそれぞれの項目を参照。


== AKB48 ==
== AKB48 ==
=== 開催までの経緯 ===
インディーズ1stシングル「桜の花びらたち」では全員で1曲を歌ったAKB48。当初の構想ではファンの人気投票を行い、それを参考にしてメンバーを24人ずつ1軍と2軍に分け、レコーディングや番組への出演は1軍に入った者が行うという予定だった<ref>[http://www.akb48.co.jp/about/chronicle/ AKB48クロニクル] - AKB48公式サイト</ref>。選抜は歌や踊りの上手い下手ではなく、どれだけファンにアピールできるかが選考の基準だった<ref>[http://web.archive.org/web/20060412121302/http://www.akihabara48.com/q_a/ Q&A] - AKB48公式サイト(2006年当時のアーカイブ)</ref>。
しかし2006年3月28日、運営サイドは「チーム制」を導入する事を発表。1期生が「[[チームA]]」となり、2006年4月にデビューした2期生が「[[チームK]]」となった。そのため、この2チームにいる40名弱のメンバーから、シングル曲を歌う者を'''[[選抜]]'''する作業が行われるようになった。人数は曲によって異なるが、概ね16 - 21名ほど。その選抜メンバーは、プロデューサーである[[秋元康]]が「周りのスタッフやレコード会社、マネジャーらと相談しながら選んでいる」<ref>[http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100326-610172.html AKB48総選挙再び、運命の6・9開票] - 日刊スポーツ 2010年3月26日</ref><ref name="sf1">[http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100525-OHT1T00021.htm メンバーに緊張感「芸能界はこれが日常茶飯事なんだ」…AKB48総選挙開始・秋元康インタ] - スポーツ報知 2010年5月25日</ref>。ちなみに運営サイドの説明では、選抜とは「一番輝いているメンバー」を指すらしい<ref name="dvd1">『DVD MAGAZINE Vol.1』パロディ仕立ての再現より</ref>。
卒業生を含めると200名以上いるメンバーの中で、当時一度でも選抜メンバーに選ばれた事があるのは50名程度。そんな中、[[前田敦子]]、[[大島優子]]、[[高橋みなみ]]、[[小嶋陽菜]]、[[板野友美]]、[[宮澤佐江]]、[[渡辺麻友]]、[[北原里英]]、[[宮崎美穂]]、[[松井珠理奈]]の10名は初選抜以降一度も選抜メンバーから落ちた事がなく「選抜固定」と呼ばれていた。これらメンバーによって選抜枠はほぼ独占されていたため、その他のメンバーが選抜される確率はもっと低く、一度も選抜経験のないメンバーもいるなど非常に偏っていた。
また、当初は所属メンバーを自社([[AKS]])に所属させていたが、運営サイドはこれまでに芸能界にほとんど関わった事のない素人集団<ref>[http://news.livedoor.com/article/detail/4236989/ 「ー」記号が165個!! AKB48公式ショップからファンに送信された″怪文書″] - 日刊サイゾー 2009年7月6日</ref>であったため、あまり運営は上手くいかなった。そのため、メンバーを大手芸能事務所へ移籍させ、マネジメントを任せる事にした。結果的にプロモーション活動も上手くいき、移籍したメンバーの人気は上がっていった。しかし、良い事尽くめではなくデメリットもあった。徐々に大手芸能事務所所属のメンバーと、そうでないメンバーに格差が出始めた。さらには{{要出典|範囲=芸能事務所側から、自社所属のタレントを「選抜メンバーに入れるよう」にとの圧力が掛けられている等の噂まで囁かれるようになった。}}<!--従来、AKB48の運営はAKSが行ってきたが、これ以上芸能事務所にAKB48の運営まで口を出されてはかなわない。-->
さらに、選抜にほとんど選ばれた事の無いメンバーからも不満が寄せられるようになった<ref name="dvd1" />。
* [[浦野一美]]「1回ぐらい選抜に入れろって話じゃない? 3年がんばったんだよ」
* [[野呂佳代]]「選抜固定ってのはどうかと思うよね?AKBってのは平等にチャンスがあってこそ『ショウケース』ってコンセプトが生きるんじゃないの」
ファンからも、運営サイドに対し「なぜ××が選抜に入って、○○が漏れたのか」「プロダクションの圧力か」などの質問や苦情がシングルをリリースする度に殺到するようになり、一般業務にまで支障をきたすようになってしまった<ref name="dvd1" />。
このような、選抜メンバーの固定化、長年努力してきたメンバーや[[研究生]]・[[SKE48]]へのチャンスの低さ、選抜の基準に対する不信感、選抜に固定され危機感を持たない一部メンバーの手抜き仕事、などの問題をすべて解決する方法として、運営サイドはファン投票の開催を決定。2009年4月のコンサート「[[神公演予定]]」で、8月に発売される次作シングルの選抜メンバーをファン投票上位により決定すると発表した。<!--これまでタブーとされてきた、アイドルグループのメンバーに順位を付ける行為を通して、自分が今どのようなポジションにいるのか、自分には何が足りないのかを知り、自らを大きく成長させる事が出来る。-->
ちなみにこの選抜総選挙について「画期的な」と称されることもあるが、前述の1軍・2軍構想に近いアイデアであり、実質的には原点回帰である。総選挙という人気投票が行われることを聞いたメンバーの動揺は激しかったが、1期生の[[小嶋陽菜]]は「そもそもそういうコンセプトだったじゃんAKBって。1軍と2軍があって、なんかの拍子にコロコロ入れ替わるみたいな」<ref name="gb">『AKB48総選挙公式ガイドブック』より。</ref>と述べるなど、比較的冷静な対応をしているメンバーもいた。
ちなみに秋元康は、総選挙を「年に1度のお祭り」としながらも、スタッフにも緊張感が生まれることを明かし、単なる人気投票を超えて大きな意味のあるイベントである事を強調している<ref name="sh2">[http://web.archive.org/web/20100524024530/http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100522-OHT1T00241.htm 24日付スポーツ報知で秋元康氏が「第2回AKB48総選挙」を語る] - スポーツ報知 2010年5月24日(アーカイブ)</ref>。
=== 開催方式 ===
* 第4回までは「立候補」としつつ、全員参加のイベントであった。第5回以降は文字通り立候補制に変更され、参加しないことも可能になった。
* 一人一票である国政選挙や地方選挙とは異なり、投票権の封入されたCDをお金を掛けて大量に購入すれば一人何票でも投票出来る。つまり、100人が1票ずつ入れても、1人が100票入れても、同じ100票とカウントされる。
* AKB48に関連しない第三者機関に開票(集計)作業を依頼。さらに弁護士も立会わせ、万全の体制で行う。
=== 一覧 ===
; [[第1回総選挙|AKB48 13thシングル選抜総選挙「神様に誓ってガチです」]]
; [[第1回総選挙|AKB48 13thシングル選抜総選挙「神様に誓ってガチです」]]
: 13thシングル「[[言い訳Maybe]]」の選抜メンバー21人、カップリング曲歌唱メンバー9人を決定。
: 13thシングル「[[言い訳Maybe]]」の選抜メンバー21人、カップリング曲歌唱メンバー9人を決定。
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: 5thシングル「嗚吒」(UZA)の選抜メンバー16人を決定
: 5thシングル「嗚吒」(UZA)の選抜メンバー16人を決定
: 2014年7月26日開票。1位は吳哲晗。
: 2014年7月26日開票。1位は吳哲晗。
== 脚注・出典 ==
<references />


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2015年4月24日 (金) 17:17時点における版

選抜総選挙」(せんばつそうせんきょ)は、シングル曲の選抜メンバーをファン投票により決定するイベント。AKB48では2009年から年1回行われており、2014年にはJKT48SNH48でも行われる。詳細についてはそれぞれの項目を参照。

AKB48

開催までの経緯

インディーズ1stシングル「桜の花びらたち」では全員で1曲を歌ったAKB48。当初の構想ではファンの人気投票を行い、それを参考にしてメンバーを24人ずつ1軍と2軍に分け、レコーディングや番組への出演は1軍に入った者が行うという予定だった[1]。選抜は歌や踊りの上手い下手ではなく、どれだけファンにアピールできるかが選考の基準だった[2]

しかし2006年3月28日、運営サイドは「チーム制」を導入する事を発表。1期生が「チームA」となり、2006年4月にデビューした2期生が「チームK」となった。そのため、この2チームにいる40名弱のメンバーから、シングル曲を歌う者を選抜する作業が行われるようになった。人数は曲によって異なるが、概ね16 - 21名ほど。その選抜メンバーは、プロデューサーである秋元康が「周りのスタッフやレコード会社、マネジャーらと相談しながら選んでいる」[3][4]。ちなみに運営サイドの説明では、選抜とは「一番輝いているメンバー」を指すらしい[5]

卒業生を含めると200名以上いるメンバーの中で、当時一度でも選抜メンバーに選ばれた事があるのは50名程度。そんな中、前田敦子大島優子高橋みなみ小嶋陽菜板野友美宮澤佐江渡辺麻友北原里英宮崎美穂松井珠理奈の10名は初選抜以降一度も選抜メンバーから落ちた事がなく「選抜固定」と呼ばれていた。これらメンバーによって選抜枠はほぼ独占されていたため、その他のメンバーが選抜される確率はもっと低く、一度も選抜経験のないメンバーもいるなど非常に偏っていた。

また、当初は所属メンバーを自社(AKS)に所属させていたが、運営サイドはこれまでに芸能界にほとんど関わった事のない素人集団[6]であったため、あまり運営は上手くいかなった。そのため、メンバーを大手芸能事務所へ移籍させ、マネジメントを任せる事にした。結果的にプロモーション活動も上手くいき、移籍したメンバーの人気は上がっていった。しかし、良い事尽くめではなくデメリットもあった。徐々に大手芸能事務所所属のメンバーと、そうでないメンバーに格差が出始めた。さらには芸能事務所側から、自社所属のタレントを「選抜メンバーに入れるよう」にとの圧力が掛けられている等の噂まで囁かれるようになった。[要出典]

さらに、選抜にほとんど選ばれた事の無いメンバーからも不満が寄せられるようになった[5]

  • 浦野一美「1回ぐらい選抜に入れろって話じゃない? 3年がんばったんだよ」
  • 野呂佳代「選抜固定ってのはどうかと思うよね?AKBってのは平等にチャンスがあってこそ『ショウケース』ってコンセプトが生きるんじゃないの」

ファンからも、運営サイドに対し「なぜ××が選抜に入って、○○が漏れたのか」「プロダクションの圧力か」などの質問や苦情がシングルをリリースする度に殺到するようになり、一般業務にまで支障をきたすようになってしまった[5]

このような、選抜メンバーの固定化、長年努力してきたメンバーや研究生SKE48へのチャンスの低さ、選抜の基準に対する不信感、選抜に固定され危機感を持たない一部メンバーの手抜き仕事、などの問題をすべて解決する方法として、運営サイドはファン投票の開催を決定。2009年4月のコンサート「神公演予定」で、8月に発売される次作シングルの選抜メンバーをファン投票上位により決定すると発表した。

ちなみにこの選抜総選挙について「画期的な」と称されることもあるが、前述の1軍・2軍構想に近いアイデアであり、実質的には原点回帰である。総選挙という人気投票が行われることを聞いたメンバーの動揺は激しかったが、1期生の小嶋陽菜は「そもそもそういうコンセプトだったじゃんAKBって。1軍と2軍があって、なんかの拍子にコロコロ入れ替わるみたいな」[7]と述べるなど、比較的冷静な対応をしているメンバーもいた。

ちなみに秋元康は、総選挙を「年に1度のお祭り」としながらも、スタッフにも緊張感が生まれることを明かし、単なる人気投票を超えて大きな意味のあるイベントである事を強調している[8]

開催方式

  • 第4回までは「立候補」としつつ、全員参加のイベントであった。第5回以降は文字通り立候補制に変更され、参加しないことも可能になった。
  • 一人一票である国政選挙や地方選挙とは異なり、投票権の封入されたCDをお金を掛けて大量に購入すれば一人何票でも投票出来る。つまり、100人が1票ずつ入れても、1人が100票入れても、同じ100票とカウントされる。
  • AKB48に関連しない第三者機関に開票(集計)作業を依頼。さらに弁護士も立会わせ、万全の体制で行う。

一覧

AKB48 13thシングル選抜総選挙「神様に誓ってガチです」
13thシングル「言い訳Maybe」の選抜メンバー21人、カップリング曲歌唱メンバー9人を決定。
2009年7月8日開票。1位は前田敦子
AKB48 17thシングル選抜総選挙「母さんに誓って、ガチです」
17thシングル「ヘビーローテーション」の選抜メンバー21人、カップリング曲歌唱メンバー19人を決定。
2010年6月9日開票。1位は大島優子
AKB48 22ndシングル選抜総選挙「今年もガチです」
22ndシングル「フライングゲット」の選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー19人を決定。
2011年6月9日開票。1位は前田敦子
AKB48 27thシングル選抜総選挙 〜ファンが選ぶ64議席〜
27thシングル「ギンガムチェック」の選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー48人を決定。
2012年6月6日開票。1位は大島優子
AKB48 32ndシングル選抜総選挙 〜夢は一人じゃ見られない〜
32ndシングル「恋するフォーチュンクッキー」の選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー48人を決定。
2013年6月8日開票。1位は指原莉乃
AKB48 37thシングル選抜総選挙 夢の現在地〜ライバルはどこだ?〜
37thシングル「心のプラカード」の選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー64人を決定。
2014年6月7日開票。1位は渡辺麻友
AKB48 41stシングル選抜総選挙
41stシングルの選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー64人を決定。
2015年6月6日開票予定。

JKT48

JKT48 6thシングル選抜総選挙 ~みんなが決める、16人選抜メンバー~ 大事なことはみんなで決めよう!
6thシングル「Gingham Check」の選抜メンバー16人を決定。
2014年4月26日開票。1位はメロディー・ヌランダニ・ラクサニ。
JKT48 10thシングル選抜総選挙 ~みんなが決める、16人選抜メンバー~ 大事なことはみんなで決めよう!
10thシングルの選抜メンバー16人、カップリング曲歌唱メンバー16人を決定。
2015年5月2日開票予定。

SNH48

SNH48 第1回総選挙
5thシングル「嗚吒」(UZA)の選抜メンバー16人を決定
2014年7月26日開票。1位は吳哲晗。

脚注・出典

  1. ^ AKB48クロニクル - AKB48公式サイト
  2. ^ Q&A - AKB48公式サイト(2006年当時のアーカイブ)
  3. ^ AKB48総選挙再び、運命の6・9開票 - 日刊スポーツ 2010年3月26日
  4. ^ メンバーに緊張感「芸能界はこれが日常茶飯事なんだ」…AKB48総選挙開始・秋元康インタ - スポーツ報知 2010年5月25日
  5. ^ a b c 『DVD MAGAZINE Vol.1』パロディ仕立ての再現より
  6. ^ 「ー」記号が165個!! AKB48公式ショップからファンに送信された″怪文書″ - 日刊サイゾー 2009年7月6日
  7. ^ 『AKB48総選挙公式ガイドブック』より。
  8. ^ 24日付スポーツ報知で秋元康氏が「第2回AKB48総選挙」を語る - スポーツ報知 2010年5月24日(アーカイブ)

関連項目