「じゃんけん大会」(じゃんけんたいかい)は、AKB48のシングル曲の選抜メンバーやソロシングルに参加するメンバーを、じゃんけんで決めるイベント。2010年から年1回行われており、詳細についてはそれぞれの項目を参照。
- AKB48 19thシングル選抜じゃんけん大会
- 19thシングル「チャンスの順番」の選抜メンバー16人を決定。
- 2010年9月21日開催。優勝者は内田眞由美。
- AKB48 24thシングル選抜じゃんけん大会
- 24thシングル「上からマリコ」の選抜メンバー16人を決定。
- 2011年9月20日開催。優勝者は篠田麻里子。
- AKB48 29thシングル選抜じゃんけん大会
- 29thシングル「永遠プレッシャー」の選抜メンバー16人を決定。
- 2012年9月18日開催。優勝者は島崎遥香。
- AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会
- 34thシングル「鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの」の選抜メンバー16人を決定。
- 2013年9月18日開催。優勝者は松井珠理奈。
- AKB48グループじゃんけん大会2014 ~拳で勝ち取れ! 1/300ソロデビュー争奪戦~
- ソロシングル「やさしくするよりキスをして」の発売およびソロコンサートの開催権利が付与されるメンバー1人と、そのシングルのカップリングに参加するメンバー15人を決定。
- 2014年9月17日開催。優勝者は渡辺美優紀。
開催までの経緯
- 2010年7月11日、代々木体育館で行われた「サプライズはありません」終盤、突如VTRが流され、M氏とT氏のイケメンマネジャー二人が裸で一つのベッドにいるときに知ったという"ウホッ!"な設定の悪ノリでメンバーも爆笑。そこに秋元康からスタッフにメールが送られ、19枚目のシングルの選抜メンバーは、“じゃんけん”で決めるという衝撃の報告を行う[1]。
- 続いて、AKB48劇場支配人の戸賀崎智信がステージに登場。じゃんけんで選抜を決めることについて、「人気、実力、実績関係なし。運だけで決めます!」と発表した。あまりの衝撃に、ステージ上の宮澤佐江や秋元才加の選抜常連組はずっこけ、今まで選抜入りのない内田眞由美は、喜び、跳びはねた。黙っていても選ばれていた選抜固定メンバーには悪夢だが、埋もれていた知名度の低いメンバーには一世一代の大チャンスとなった。
- このアイデアももちろん、総合プロデューサー秋元康の発案。6月の総選挙では、AKB48エースが前田敦子から大島優子に代わるドラマはあったが、選抜メンバー自体は“いつもの顔ぶれ”だった。ファンからは「結局、テレビに露出の多い子が有利。いつもと一緒じゃん…」などの意見が寄せられた。総選挙は、確かに全員にチャンスはあったが、公平な選挙とは言い難く、ファンの不満は解消されていなかった[2]。
- そこで生まれたのがこのアイデア。秋元康はこの選抜方法を決めた理由について「前回、選抜総選挙を開催したんですが、その時にファンの皆様から『テレビとか雑誌とかメディア組が有利だ』『やっぱり不公平感がある』と。じゃあ今度は48人、そして研究生に、全員にチャンスがあるような選抜方法がいいんじゃないかと。色々考えたんですけど、ジャンケンが一番面白いかなと。多分この選抜は誰も想像つかないと思うんですよ」とインタビューで答えた[3]。
- 最初の開催では「選抜を決めるため、じゃんけんを行う」と聞いて呆然とするメンバーの前で淡々とイベントは進み、まず予備戦として、研究生20人がじゃんけんをした。そして、勝ち抜いた4人に本戦出場権を与えた。続いて52人で組み合わせ抽選会を開始。続々と対戦相手が決まった。
- ライブ終了後、メンバーはブログなどで、この“じゃんけん選抜”について、「ビックリした」、「もう何が起こっても驚かない」、「おもしろそう」、「チャンス」、「楽しんだもの勝ち」、「昔からスタッフに良く言われてたなぁ~実力、努力と一番大事なのは運だって…」、「運営がやれって言うならやるしかない」などの感想を投稿した。運だけで決まるだけに、どうする事もできないため、選抜総選挙に比べれば気楽な感じだ[誰によって?]。
- ファンの感想は「これはもうAKB48の人気がピークまで来ていることをわかっていて、『紅白歌合戦』も確実だし、『レコード大賞』もほぼ確定ラインなだけにできる"遊び"だね」。「おふざけが過ぎる」。「これは単なる遊びじゃなくて、実は、AKB48は誰がセンターやっても機能するぐらいメンバー全員に実力があることを証明をしたいんじゃないかな。日々、AKB48劇場で公演を行い、不断の努力を続けているが故に、現在の地位がある。それだけAKB48の層が厚いことが、この企画で一般のファンに浸透すると思うよ」[1]
- とにかく、これまで運営にも選ばれず、選抜総選挙(ファン投票)でも選抜に入ることができなかったメンバーにとっては、大きなチャンスが与えられた事になった[4]。
開催方式
出場メンバーなど
- 「予備戦」と「本戦」に分かれており、研究生については予備戦を勝ち抜いたメンバーが本戦に出場できる。
- 組み合わせ発表後に何らかの理由でメンバーが出場を辞退した場合、対戦相手は不戦勝となるが、稀に出場を辞退したメンバーのグループ内で「敗者復活戦」が行われ、欠員枠を補充する場合がある[注釈 1]。
- AKB48に所属する正規メンバーについては、予備戦が免除され、本戦からの出場となる。
- 第1回(2010年)のみ、AKB48所属メンバーのみで行われ、第2回(2011年)以降は、国内姉妹グループにも門戸が開放されている[注釈 2]。
- ただし、AKB48以外の姉妹グループに関しては出場枠数が設けられており、各グループの「予備戦」を勝ち上がったメンバーのみが本戦に出場できる。
- 姉妹グループについては、第2回は正規メンバー・研究生混合の予備戦を戦っていたが、第3回からは研究生については「各グループの研究生予備戦」が新たに設けられ、姉妹グループの研究生が本戦に出場するためには、「所属グループの研究生予備戦」を勝ち上がり、さらに「所属グループの予備戦」を勝ち上がる必要がある。AKB48以外の研究生にとって、本戦への出場はかなりハードルが高いが、第4回ではNMB48の研究生(当時)であった鵜野みずきは、本戦に進出したうえに「ベスト16」(最終順位:12位)となり、シングル選抜に選出されている。
- 第3回より、AKB48を兼任する正規メンバーについては「AKB48のメンバー」として出場するため、兼任元グループの予備戦は免除となる。
- 出場時の服装は、予備戦・本戦を通じて自由。ユニット衣装のほか、私服やコスプレ、果ては小林香菜や佐藤聖羅、石田安奈などのように水着で出場するメンバーもおり、「コスプレ大会」「衣装の祭典」とも呼ばれるようになる[5]。
- 第1回のメンバーの衣装はユニットの衣装や私服が中心であったが、小林香菜が、48グループスタイリストの茅野しのぶに「水着が来たい」とリクエストし、本戦で水着を披露したことが後に「コスプレ大会」と呼ばれるようになったきっかけと、茅野はインタビューで述懐している[5]。第2回以降、個性あるコスプレをするメンバーが増加した。
- 茅野はインタビューで印象に残った衣装をベスト10形式で挙げており、1位に内田眞由美(第3回)の「岩」、2位に小林香菜が3大会連続で披露した「水着」「バスローブ」「エプロン」、3位に小嶋陽菜が3大会連続で披露した「赤いドレス」を挙げている[5]。
基本ルール
- 回によりルールの若干の変動はあるが、基本ルールは以下の通り。
- 掛け声は「じゃんけんぽん」のみで、「最初はグー」などは無し。あいこの場合は「あいこでしょ」ではなく、仕切り直してまた「じゃんけんぽん」から行う。
- 試合前にマイクパフォーマンスの時間があり、「グーを出します」などといった心理戦はOKとするが、相手に「グーを出して」などの強要、脅迫行為は反則負けとなる。
- じゃんけんを行う腕には、装飾品(指輪、腕飾り、手袋など)を付けてはならない。
- 「チョキ」は人差し指と中指のものなど、一般的ではない変則的な形は不可。
- 後出しと思われる試合はビデオ判定を行い、認定された場合は無効試合とし再戦を行う。→反則負けへ変更[注釈 3]。
賞品
- 第1回から第4回までは、優勝者がそれぞれシングルのセンターポジションを獲得。ベスト16進出者がシングル選抜メンバーとなっていた。
- 第5回については、優勝者にソロデビュー(既にソロデビューをしているメンバーについてはソロシングルの発売およびソロコンサートの開催権利)が付与され、ベスト16進出者が優勝者シングルCDのカップリング曲への参加とミュージックビデオへの出演となっていた。
注釈
- ^ 第3回で、HKT48の活動を辞退した江藤彩也香の欠員枠を補充する「HKT48敗者復活戦」が行われている。
- ^ SKE48およびNMB48は第2回(2011年)から、HKT48は第3回(2012年)から出場している。
- ^ 第5回(2014年)3回戦・大和田南那対前田亜美戦でビデオ判定が行われ、前田が後出しで反則負けとなり、ルール初適用。
出典
関連項目
選抜イベント |
- AKB48
- JKT48
- MNL48
- BNK48
- AKB48 Team TP
- AKB48 Team SH
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