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→‎社会情勢の変化に伴う「恋愛禁止」の是非: トレエンたかし記述。また、「卒業の必要は無いと言われましたが」の反響
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== 48グループにおける「恋愛禁止」 ==
== 48グループにおける「恋愛禁止」 ==
*現在、(姉妹グループも含め)48グループではすべて、「恋愛禁止」ルールを取り入れているとされる。
*(姉妹グループも含め)48グループではすべて、「恋愛禁止」ルールを取り入れているとされてきた。
**48グループとの関連性が強い、いわゆる「坂道シリーズ」に属する[[乃木坂46]]、[[櫻坂46]]および[[日向坂46]]においても、同様とされている。
**48グループとの関連性が強い、いわゆる「坂道シリーズ」に属する[[乃木坂46]]、[[櫻坂46]]および[[日向坂46]]においても、同様とされている。
**ただし、48グループでもいくつか例外が存在し、活動休止中(事実上解散)の[[SDN48]]は、このルールの制約を受けていない。これは「大人のお姉さんたちのグループ」がコンセプトであるため、「恋愛禁止」の対象外となっており、既婚者(二宮悠嘉)も在籍していた。また、2014年の「[[大人AKB48 オーディション]]」では、(期間限定ではあるが)30歳以上の女性既婚者の応募が可能となっており、実際に既婚者の[[塚本まり子]]が合格している。
**ただし、48グループでもいくつか例外が存在し、活動休止中(事実上解散)の[[SDN48]]は、このルールの制約を受けていない。これは「大人のお姉さんたちのグループ」がコンセプトであるため、「恋愛禁止」の対象外となっており、既婚者(二宮悠嘉)も在籍していた。また、2014年の「[[大人AKB48 オーディション]]」では、(期間限定ではあるが)30歳以上の女性既婚者の応募が可能となっており、実際に既婚者の[[塚本まり子]]が合格している。
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:この時点では「過去(の恋愛に)ついては不問」という考えは、あくまでも戸賀崎の一存という側面もあった。
:この時点では「過去(の恋愛に)ついては不問」という考えは、あくまでも戸賀崎の一存という側面もあった。
:しかし、次々にメンバーのものと疑われるプリクラや、真相不明の怪情報が出回るようになったことで、各運営事務局には連日「メンバーの過去に関するメールや写真がある」という情報が寄せられていた。運営関係者によると「精査の結果、99%が虚偽」だという<ref name="daily0004447748">[http://web.archive.org/web/20120804204033/http://www.daily.co.jp/gossip/article/2011/09/08/0004447748.shtml AKBが統一ルール“過去の男友達”線引き] - デイリースポーツ 2011年9月8日(アーカイブ)</ref>。また、これらを利用した取引(脅迫)なども持ちかけられているという噂もあり<ref name="menscyzo4202"/>、運営側は今まで曖昧であったルールの確立は急務と判断し、2011年9月7日、AKB48・[[SKE48]]・[[NMB48]]による“統一ルール”を緊急作成すると発表している。特に過去の事例や、証拠の扱い(プリクラなら構図など)、詳細に基準を設けるものとみられている<ref name="daily0004447748"/>(ただし、対外的には”基準”などは公表されていない)。また、最終的に国内の各48グループに加え、公式ライバルグループである「乃木坂46」<ref>[http://web.archive.org/web/20120108130631/http://www.nogizaka46.com/r20111211.html 乃木坂46 運営委員会から 若月佑美についてのお知らせ] - 乃木坂46オフィシャルサイト 2011年12月11日 (アーカイブ)</ref>でも「過去の恋愛について不問」というルールが適用されることとなった。
:しかし、次々にメンバーのものと疑われるプリクラや、真相不明の怪情報が出回るようになったことで、各運営事務局には連日「メンバーの過去に関するメールや写真がある」という情報が寄せられていた。運営関係者によると「精査の結果、99%が虚偽」だという<ref name="daily0004447748">[http://web.archive.org/web/20120804204033/http://www.daily.co.jp/gossip/article/2011/09/08/0004447748.shtml AKBが統一ルール“過去の男友達”線引き] - デイリースポーツ 2011年9月8日(アーカイブ)</ref>。また、これらを利用した取引(脅迫)なども持ちかけられているという噂もあり<ref name="menscyzo4202"/>、運営側は今まで曖昧であったルールの確立は急務と判断し、2011年9月7日、AKB48・[[SKE48]]・[[NMB48]]による“統一ルール”を緊急作成すると発表している。特に過去の事例や、証拠の扱い(プリクラなら構図など)、詳細に基準を設けるものとみられている<ref name="daily0004447748"/>(ただし、対外的には”基準”などは公表されていない)。また、最終的に国内の各48グループに加え、公式ライバルグループである「乃木坂46」<ref>[http://web.archive.org/web/20120108130631/http://www.nogizaka46.com/r20111211.html 乃木坂46 運営委員会から 若月佑美についてのお知らせ] - 乃木坂46オフィシャルサイト 2011年12月11日 (アーカイブ)</ref>でも「過去の恋愛について不問」というルールが適用されることとなった。
=== 「恋愛禁止」ルールの実効性 ===
=== 「恋愛禁止」ルールの実効性 ===
*48グループでは「恋愛禁止」ルールを掲げていながら、その実効性には疑わしいところがあった。特に初期のAKB48においては基準が緩く、AKB48を離れたメンバーからは、在籍中に交際をしていた趣旨の発言を後日談として語られているケースが多い。
*48グループでは「恋愛禁止」ルールを掲げていながら、その実効性には疑わしいところがあった。特に初期のAKB48においては基準が緩く、AKB48を離れたメンバーからは、在籍中に交際をしていた趣旨の発言を後日談として語られているケースが多い。
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:戸賀崎「確かに二人はAKB48というグループの掟は破ってしまったかもしれませんし、それは悪いことのように周りには映るかも知れません。でも、'''二人がAKB48ではなかったら何の問題もないことだ'''ということを、再度、ファンの皆様にはご理解して頂きたいです。僕は今回の件は「悪い事」をしたというより、'''「許されない事」を二人がしてしまったのだ思っています。'''そしてそれは当人達も既に認めております」<ref name="g+CpYCTMq31wL">{{出典 Google+|url=https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/CpYCTMq31wL|by=戸賀崎智信|date=2012-02-04}}</ref>
:戸賀崎「確かに二人はAKB48というグループの掟は破ってしまったかもしれませんし、それは悪いことのように周りには映るかも知れません。でも、'''二人がAKB48ではなかったら何の問題もないことだ'''ということを、再度、ファンの皆様にはご理解して頂きたいです。僕は今回の件は「悪い事」をしたというより、'''「許されない事」を二人がしてしまったのだ思っています。'''そしてそれは当人達も既に認めております」<ref name="g+CpYCTMq31wL">{{出典 Google+|url=https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/CpYCTMq31wL|by=戸賀崎智信|date=2012-02-04}}</ref>
:「'''“AKB48”でなければ、出来ないことをしたくて、オーディションをくぐり抜けて来たメンバーたちが、AKB48でなくとも出来ることをするのは「ルール違反」です。'''一瞬の気の迷いや緩みが、今までAKB48に入ってから築き上げてきたモノを大きく揺るがすということを胸に刻んで、活動しなければならないと強く思いました。今回の事件は更にAKB48を強く成長させてくれたような気がします」<ref name="g+h9mCFFwtHBp">{{出典 Google+|url=https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/h9mCFFwtHBp|by=戸賀崎智信|date=2012-02-06}}</ref>
:「'''“AKB48”でなければ、出来ないことをしたくて、オーディションをくぐり抜けて来たメンバーたちが、AKB48でなくとも出来ることをするのは「ルール違反」です。'''一瞬の気の迷いや緩みが、今までAKB48に入ってから築き上げてきたモノを大きく揺るがすということを胸に刻んで、活動しなければならないと強く思いました。今回の事件は更にAKB48を強く成長させてくれたような気がします」<ref name="g+h9mCFFwtHBp">{{出典 Google+|url=https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/h9mCFFwtHBp|by=戸賀崎智信|date=2012-02-06}}</ref>
=== 社会情勢の変化に伴う「恋愛禁止」の是非 ===
これまで掲げられてきた「恋愛禁止」という概念は、プライバシーや憲法上の「[[Wikipedia:幸福追求権|幸福追求権]]」{{注釈|日本国憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と明記されている。}}といった人権侵害にもつながりかねない<ref>[http://www.sumitani-lawoffice.jp/posts/post81.html アイドル恋愛禁止の有効性について] - 角谷法律事務所</ref>と指摘する意見もあり、アイドルグループであっても露骨に「恋愛禁止」を理由とした制裁は見られなくなりつつある。また、新潟を活動拠点とするアイドルグループである[[Wikipedia:Negicco|Negicco]]のメンバー3名全員がいずれも既婚者かつ子供を持ちながら、変わらずアイドルとしての活動を継続しており、さらに、[[Wikipedia:ももいろクローバーZ|ももいろクローバーZ]]のメンバーの一人である[[Wikipedia:高城れに|高城れに]]は、2022年11月にプロ野球・北海道日本ハムファイターズ所属選手の[[Wikipedia:宇佐見真吾|宇佐見真吾]]と交際2年の末に結婚し引き続きグループに所属して活動を続ける<ref>[https://www.oricon.co.jp/news/2255968/full/ ももクロ高城れに、日ハム・宇佐見真吾と結婚生報告 2年間の交際を経てゴールイン「ずっと一緒にいたい」] - ORICON NEWS 2022年11月6日</ref>など「恋愛=グループ脱退」といったネガティヴな印象は薄れつつある。
2022年11月20日に『文春オンライン』で報じられた、AKB48の主力である[[岡田奈々]]とミュージカルで共演した俳優との交際報道は、以前のように「恋愛禁止」を標榜するAKB48グループにとって、少なからず岡田を批判する意見がSNSなどで散見された。一方で、岡田の所属事務所側は「プライベートについては本人に任せております」と静観するコメントを出している<ref>[https://bunshun.jp/articles/-/58727 《腕組みスクープ撮》「新居マンションの内見に父親同伴でカレと…」AKB48“圧倒的センター”岡田奈々(25)と2.5次元俳優が親公認の真剣交際] - 文春オンライン 2022年11月20日</ref>。そのような最中、AKB48グループ総監督である[[向井地美音]]は11月20日のTwitterの投稿において、
<blockquote>
あなたが悲しむ姿も、あなたがファンの方を悲しませる姿も、見たくなかった。こんなに近くにいて何もできなかった私にも責任があります。<br/ >
アイドルとして皆さんから頂いた愛や信用を裏切ることが起きてしまい、本当に申し訳ありませんでした。<br/ >
そして、'''今まで曖昧になっていた「恋愛禁止」というルールについて改めて考え直す時代が来たのだと思います。'''運営と相談し、どのような形であれ必ず結論を報告させて頂きます。<ref>{{出典 Twitter|url=https://twitter.com/mionnn_48/status/1594181271717957632|by=向井地美音|date=2022-11-20}}</ref>
</blockquote>
と投稿しルールの見直しを示唆する発言をしたが、さらにその後の投稿(原文ママ)で、
<blockquote>
改めて運営に確認を取ったところ『'''AKB48グループに恋愛禁止のルールはなく、メンバーそれぞれが自覚を持って活動することで成り立っている'''』とのことでした。<br/ >
ですが世間ではAKB48=恋愛禁止という認識が強いため、まずはそのギャップを正した{{注釈|文脈の意味から考えると「'''糾した'''」が正しいと考えられる(「正す」は間違っているものを直す、「糾す」は質問、質疑で確かめる意味。)。}}上で、今後そのルールをどうしていくか考えるべきだと伝えたかったのですが、恋愛を解禁すると受け取られるような発言をしてしまい、申し訳ございません。<ref>{{出典 Twitter|url=https://twitter.com/mionnn_48/status/1594422838055739392|by=向井地美音|date=2022-11-21}}</ref>
</blockquote>
と発言しており、『AKB48グループに恋愛禁止のルールはない』ことを公に認めている。
向井地の発言に対して「身内を守るための発言」と取られたり「じゃあなんで、過去に恋愛スキャンダルされたメンバーは卒業(解雇)させられたのか?」と過去の処分との整合性を追及されるなど批判の声も高い<ref>[https://www.chunichi.co.jp/article/586301 AKB総監督・向井地美音『恋愛禁止ルールない』釈明が波紋 「岡田奈々を守るために等しい」「じゃあなんで過去に卒業?」] - 中日スポーツ 2022年11月21日</ref>。その一方で前出のフィフィなどの識者からも改めてアイドルの「恋愛禁止」は「まぁこのご時世、“人権侵害”と言われかねない」とルールの見直しを擁護する意見<ref>[https://news-vision.jp/article/194615/ フィフィ、AKB48の“恋愛禁止ルール”に私見「このご時世、“人権侵害”と言われかねない事だよね」] - New's vision 2022年11月20日</ref>もあるため、今後の見解を巡る動向が注視されていた。
しかし、今回の報道の当事者である岡田が同年11月23日にSNSの投稿において、時期は未定としながらもAKB48からの[[卒業]]を発表した<ref>[https://www.nikkansports.com/entertainment/akb48/news/202211230000524.html AKB48岡田奈々、グループ卒業を発表] - 日刊スポーツ 2022年11月23日</ref>。投稿においては、
<blockquote>
自分のなりによく考えしっかりとけじめをつけることに決めました。AKB48を卒業します。'''スタッフさんからは卒業の必要は無いと言われましたが''' 何度も話し合い 自分で決断しました。<ref name="okadanana">{{出典 Twitter|url=https://twitter.com/okadanana_1107/status/1595301136575045632|by=岡田奈々|date=2022-11-23}}</ref>
</blockquote>
としており、騒動に対する責任に加え、過去に2017年の[[第9回総選挙]]のスピーチで「結婚宣言」を行って物議を醸した[[須藤凜々花]]を批判する発言をしたこともあり、
<blockquote>
過去に選抜総選挙でスキャンダルを批判し、真っ直ぐに頑張っているメンバーが報われるグループに変えていきたいと風紀委員を名乗り出たのにもかかわらず こうして嘘をつくような形になってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。<ref name="okadanana"/>
</blockquote>
と自身が過去の発言と背反する行動を取った責任も含まれているものとみられている<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/245922 【コメント全文】AKB48岡田奈々が卒業を発表 6度謝罪の言葉つづる] - 東スポWEB 2022年11月23日</ref>。いっぽう、「スタッフさんからは卒業の必要は無いと言われましたが」という言葉が引っかかる一節として注目を集め、「余計な一言」「必要あるかね」「その文面はいらない気がする」とネットでは厳しい声も上がった<ref>[https://www.daily.co.jp/gossip/2022/11/23/0015833601.shtml 卒業発表AKB岡田奈々「スタッフさんから卒業の必要はないと」にネット反応「必要ある?」] - デイリースポーツ 2022年11月23日</ref>。
今回の騒動を受けて、AKB48メンバーと共演の機会が多い、2ちゃんねるの創設者であるひろゆきこと[[Wikipedia:西村博之|西村博之]]は自身のTwitter投稿で「アイドルが恋人を作るのは、好きにやればいいとおもってるおいらです」「恋人が居ても、ファンが居て、歌と踊りと活動が出来るというのを証明してくれたほうが、ほかの人達の未来のためにも良いんじゃないかなぁ、、と」と発言している<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/245926 ひろゆき氏がAKB岡田奈々の卒業発表に反応「好きにやればいい」「未来のためにも」] - 東スポWEB 2022年11月23日</ref>。
一方で「恋愛禁止」を是認する意見もある。アイドルファン歴が15年を超え、草創期にはAKB48劇場に足を運び、自身も[[吉本坂46]]として活動経験がある、[[Wikipedia:トレンディエンジェル|トレンディエンジェル]]・たかしは。ABEMA TVの番組で、「恋愛禁止どうこうっていう話をしてることがもう、僕はちょっと。こんなことを話さないといけないのか、そんな当たり前のことを、っていう意見ですけどね」と、恋愛禁止はアイドルとして大前提であるという考えを示し、共演者から「アイドルとそれ以外の、タレントとか芸能人の違いは何なんですか?はじめから恋愛禁止ルールにコミットしてるかどうかってことなんですか?」と質問された際には、「僕はそうだと思ってますね。歌って踊って、握手会とかしてくれるようなアイドルを“アイドル”って僕は思ってます」と回答。恋愛禁止ルールを守っていることがアイドルとして重要であると訴えた。さらに「アイドルはどのタイミングからだったら恋愛しても大丈夫な人になるんですか?」と聞かれると、「卒業してからじゃないですか」と返している<ref>[https://sirabee.com/2022/11/22/20162978673/ トレエンたかし、アイドルの恋愛禁止ルールに私見 「当たり前のこと」] - Sirabeeエンタメ 2022年11月22日</ref>。


== 写真週刊誌との関係 ==
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